奄美高校フェスタ初開催

カレンダーづくりに夢中の、田島海跳くん(左)と新嵐くん

プログラミングに挑戦する子どもたち

「将来の選択の幅広げて」
5学科と地元団体が連携

 県立奄美高校(田中耕一郎校長、生徒391人)は3日、「奄美高校フェスタ」を初開催した。同校の全5学科および協力団体が体験・展示ブースを設置。多くの親子連れなど約160人が来場し、生徒たちの説明を受けながら普段できない、展示・体験を楽しんだ。

 奄美市教育振興基本計画「郷土教育の推進」の一環で、今回が初めての開催。2020年まで開催していた「奄美高校レストラン」が、新型コロナウイルスの影響で中止になったことを受け、「奄美の魅力を世界に発信できる」グローカルな人材育成を目指す。さらに奄美大島の魅力や伝統文化の継承・担い手として学校全体が地域活性化の核となると同時に、専門高校の魅力を地域の人や小・中学生に伝え、学校の活性化を図ることを目的に計画。地元団体の協力も受け実現した。

 機械電気科は、体験コーナー「クロウサギを折り紙で折り、モーターで振動させ動かそう」など、商業科・情報処理科は、「プログラミング体験」の初級編、中級編、家政科は、「大島紬を使ったワークショップ」や「被服作品・保育作品の展示」など、衛生看護科は、「赤ちゃんの抱き方教室」や「体に関わるクイズ」など、特色を生かしたブースが多く見られた。

 協力団体では、県建設業協会奄美支部の「ミニテトラポット作り」や大島電気工事業協同組合の「イライラ棒ゲーム」、本場奄美大島紬協同組合の「紬に関するパネル展示」などが行われた。

 田中校長は「1校で5学科あるという特色を生かし、地域の企業と連携できたことは素晴らしいこと。また子どもたちに早くから多くの体験をし、進路など将来の選択の幅を広げてほしい」と語った。

 衛生看護科3年の、中川快=こころ=さんと榮夏生さんは「ブースの内容は生徒で話し合って決めた。多くの人が来場し、奄美高校のことを知ってもらえうれしい」と喜んだ。

 兄弟でカレンダーづくりに挑戦した、田島海跳=かいと=君(9)と新嵐=あらん=君(6)は「難しかったけど、優しく教えてもらい完成できうれしかった」と笑顔を見せた。