「Z世代」大学生が島の唄者らと交流

サイサイ節を踊る大学生ら=知名町瀬利覚防災センター=

 

SNSで情報発信、新たな観光需要に
JAL×TABIPPOの旅企画

 

 【沖永良部】「Z世代」の学生に島の魅力を感じてもらうイベントが3日、知名町瀬利覚防災センターであった。海外や関東の大学生20人が参加し、島の唄者らとの交流を楽しんだ。体験した様子はSNSに投稿する。

 日本航空(JAL)社内ベンチャーチームW―PITと、旅を広める活動をしているTABIPPOの学生支部による共創企画「Z世代ツーリズム沖永良部島」の一環。生まれた時からインターネットが使える環境にある「Z世代」のネットワークを活用し、新たな観光需要の創出につなげるプロジェクト。

 11月29日から今月5日の日程で、島内の観光スポットやアクティビティを体験する。JALふるさと応援隊が旅をサポートした。

 イベントでは、知名町の唄者・前田綾子さん(85)と、三味線奏者の新納安栄さん(86)が民謡「いちきゃ節」などを、方言の歌詞の意味も紹介しながら披露した。続いて、同世代の島の若者6人が加わり、民謡「えらぶ百合の花」と「サイサイ節」の体験会が行われた。

 学生らは、前田さんと新納さんから三味線の弾き方や踊り方を習い、最後は総踊りで盛り上がった。

 参加したマレーシアのHELP大学2年の小林真子さん(21)は「沖永良部島に来るのが念願だった。民謡の歌詞に込められた意味を知り、島の人の温かさに触れることができた」。旅を企画したTABIPPO学生支部代表で武蔵大学4年の日賀野舜さん(22)は「デジタルに強いというZ世代の強みを生かして、島の魅力を全国にいる同世代に伝えていきたい」と話した。

 JALふるさと応援隊の齋藤美羽さん(26)は「学生にとって素晴らしい体験になったと思う。SNSを見た若者が離島に関心を持つきっかけになれば」と話した。

 学生らは島での体験を「#私がエラブを選ぶワケ」のハッシュタグをつけてSNSに投稿している。