「津之輝」共販受入開始

奄美大島選果場の稼働でJAによる「津之輝」の取り扱いが始まった

軟らかくゼリーのようなプチっとした果肉(資料写真)

奄美大島選果場稼働 前年実績上回る7・2トン計画
JAあまみ大島事業本部

JAあまみ大島事業本部は5日、「津之輝=つのかがやき=」の島外出荷に向けて共販受け入れを開始した。管理運営する奄美大島選果場を稼働、光センサーによって外観や糖度など内部品質のばらつきのない統一された商品を届ける。お歳暮時期の贈答用需要が見込めることから年内の出荷になり、共販量は前年実績の倍7・2トンを計画している。

新かんきつの津之輝は、「清見」に「興津早生」を掛け合わせたかんきつに、「アンコール」を掛け合わせてできた品種。糖度が高くジューシーでタンカンに近い食味がある。奄美大島に導入されたのは2010年。市町村の苗木助成もあり栽培面積が増えており、JAでは17年から共販で取り扱うようになった。

JAによると、今期の共販計画は20日ごろまで、選果場で生産農家からの持ち込み(入荷)を受け入れ。クリスマスの25日を目途に出荷を終了する予定。奄美市や瀬戸内町、宇検村などからの入荷が予定されており、前年実績(約3トン)を上回る共販量の伸びが期待されている。平均単価は前年並みの700円台を見込んでいるが、品質で上位の秀品率が高まれば単価は上昇する。果実のサイズでは2Lを中心に3Lまで大玉を扱っていく。

JAの担当者は「平均糖度12度以上を共販では扱っていくが、糖度も伸びつつある。12月に入ってからの寒によって外観も特有の紅が乗り始めた。一方で摘果やせん定不足により外観の傷や病害が見られるものもある。適期収穫、選別を徹底してほしい」と呼び掛ける。

出荷は宅配を中心にして県内や県外に届ける。今月16日には鹿児島市与次郎にあるJAの「おいどん市場」で津之輝の販売会を計画。市内の消費者に高品質かんきつのおいしさをPRする。