群島キビ22年産見込み

 

微減の37万8千㌧

県大島支庁農政普及課は、2022年産(22~23年期)サトウキビ生産見込み(11月1日現在)をまとめた。奄美群島全体の生産量は37万8726㌧で、前年産比1万806㌧(2・7%)とわずかながら下回る見込み。島別では沖永良部の減少が目立つ。

生産見込み量の島別は徳之島17万611㌧(前年産比1・1%減)、沖永良部島8万2095㌧(同10・2%減)、喜界島7万2977㌧(同1・7%減)、奄美大島2万8022㌧(同4・6%増)、与論島2万5022㌧(同1・5%増)の順。2島が増、3島が減で、なかでも減少が目立つのが沖永良部。8期連続で8万㌧超だが、夏場に雨が少ない干ばつ気味となり、かん水を施したものの影響が見られた。

収穫面積は前年産比5㌶減の7299㌶で大きな変動はない。島別は徳之島3226㌶(同4・1%減)、沖永良部島1731㌶(同1・5%増)、喜界島1375㌶(同6・2%増)、奄美大島565㌶(同3・5%増)、与論島403㌧(同2・3%増)の順。5島の中で唯一減少の徳之島は、繁殖牛の頭数が増えている中でキビから飼料作物への転換や、夏植を廃耕しバレイショの植え付けなどが面積減につながった。

10㌃当たり単収は前年産比2・7%減の5・188㌧の見込み。島別では与論島6・202㌧(同0・9%減)、喜界島5・309㌧(同7・4%減)、徳之島5・289㌧(同3・2%増)、奄美大島4・962㌧(同1・2%増)、沖永良部島4・744㌧(同11・6%減)の順。最高が与論、最低が沖永良部で、沖永良部は大幅に減少した。

生産見込みをまとめた同課の川越尚樹課長は「サトウキビの収穫は12月から始まり、来年4、5月まで続く。天候に恵まれ農家の適切な管理で収量が増加し、平年並み(約38
万㌧)の生産量になることを期待したい」と語った。

奄美群島の大型製糖工場の操業はトップを切って沖永良部島の南栄糖業が1日からスタートしたが、12日には喜界島の生和糖業と与論島製糖、13日は奄美大島の富国製糖、最も搬入量が多い徳之島の南西糖業は20日を予定している。