「島童会」が文科大臣表彰に

「学校安全ボランティア部門」で文科大臣表彰に輝いた徳之島町の自主防犯組織「島童会」の宮永会長(前列)ら=12日、同町役場(伝達式)

徳之島町・見守り活動17年目
ひたむきに地道に継続・貢献

【徳之島】徳之島町亀津・亀徳両地区の児童生徒らの登下校時の安全などを地道に見守り続けて17年。自主防犯組織「島童会(しまわれかい)」(宮永勇夫会長・会員約30人)が2022年度「学校安全ボランティア部門」文部科学大臣表彰に輝いた。12日、町役場で伝達式があり、ひたむきに地道に継続・貢献している見守り活動をたたえた。

島童会の「童(われ)」は方言で「子ども」のこと。2005年に徳之島署管内第1号の自主防犯ボランティア組織として亀津・亀徳両地域の有志らで発足。宮永会長(85)を筆頭に計6班(東区・北区・中区・南区・亀徳・警察班)を編成。学校側や保護者も巻き込んだ街頭パトロールや夜間補導。毎朝の登校時間帯は計6台の青パト(自家用車活用)を巡回させている。

18、19年度の2年間は同町が文科省・学校安全総合支援事業の「防犯」分野で研究指定を受けて、保護者・地域ぐるみの「ながら見守り」運動も推進。宮永会長については同町「防犯アドバイザー」も務め指導助言も続けている(町教委)。

文科省の今年度「学校保健及び学校安全表彰」の「学校ボランティア部門」大臣表彰の対象は全国で29団体。県内からは「島童会」など3団体が選ばれた。

伝達式には宮永会長や川村安次郎副会長(85)、東守仁事務局長(62)の役員3人が代表で出席。伝達した高岡秀規町長は同会をたたえながら「日ごろの活動を表彰していただいた文科省にも感謝。島童会の皆さんには今後なお一層、地域に重要な防犯ボランティア活動にご協力をお願いしたい」と要望。

宮永会長は「毎朝7時ごろから青パト活動を続けているが、こんな大変な賞をいただくとは考えていなかった。学校関係や教育委員会など関係者のご協力のおかげであり光栄です」。東事務局長も「パトロール中は子どもたちが手を振ってくれる。横断歩道では止まってくれた車に会釈もしてくれている」と目を細めた。