奄美群島懇話会

委員らが追記案などを協議した奄美群島新ビジョン懇話会

「移住定住」強化へ追記
成長戦略新ビジョンへ協議

 奄美群島新ビジョン懇話会(座長・原口泉志學館大学教授)の「第4回会合」が15日、奄美市名瀬の市民交流センターであった。次期「奄美群島成長戦略ビジョン2033」案への追記・修正案が示され委員らが協議した。柱となる三つの重点分野内の基本方針へは、新たに「移住定住」を強化する内容などを追記することで了承した。

 懇話会は、2023年度末に期限を迎える「奄美群島成長戦略ビジョン」に続く10年間(24―33年度)の新ビジョンを策定し提言する機関。群島の首長をはじめ、有識者や国土交通省、県などの委員が参加した。

 この日は、前回の協議を踏まえた修正案を事務局が提示。経済圏域を加えた「沖縄との交流促進」、自然・観光の活用に「島民もともに取り組む」といった内容を追記したことが報告された。

 移住定住を巡っては「(奄美市は)人口減少ゼロも見えてきている。今こそ積極的な獲得に動くべき。みんなで取り組める表現を」「全国どの市町村にもある課題。推奨すべき」と強く推す声が挙がった。国交省国土政策局の宮本貴章特別地域振興官も「移住定住は重要。力を入れたい」と訴えた。

 このほか会では、「文化継承の活力へ、芸能サミットを定期的にできないか」「(奄美群島は)5島が相関関係にある。島々の多様性が個性だとしっかり打ち出すべき」「目標に向かっては数値で達成度が計れる指標に設定すべき」といった提言もあった。

 第5回会合は2月中旬。案を最終確認した上で、同月21日に奄美群島市町村長会に提言書を提出する。