黄色い点描 鮮やかに〝島に冬告げ〟

鮮やかな黄色い点描を拡大。南国に〝冬到来〟を告げ始めたツワブキの花=15日、徳之島町尾母で

徳之島、ツワブキの花

〇…今季最強の寒気が列島を覆い、北国では積雪による混乱が始まった。予報では、18日ごろに向けてはさらに警戒が必要という。雪には無縁の南国奄美群島だが、徳之島でも15日未明の最低気温が13・7度、16日は14・2度(気象庁アメダス・伊仙町面縄)。ようやく〝南国の冬〟を体感させ始めた。

〇…この季節の移ろいを待っていたかのように、同島の内陸部では、「ツワブキ」(キク科ツワブキ属)の花が一気に開花を始めた。生物多様性を内包した「世界自然遺産の島」の常緑に一段と映える、鮮やかで可れんな黄色い花の点描。師走の道を往来する人々の心を和ませている。

〇…ところで、ツワブキは、奄美群島では「ツワ」「ツバシャ」「フキ」とも呼ばれる。茎(くき)は、古くから豚骨など煮付け料理の野菜代わりや佃煮用などにも欠かせない伝統食材、郷土の味でもある。