三界さん銀座で出身者ら迎えアルバム発売記念ライブ

本場奄美大島紬をアレンジした衣装で熱唱するマユラさん。円内は祖父について解説している様子

駆け付けた奄美出身者、奄美ファンたちと記念撮影

【東京】田端義夫のヒット曲「島育ち」の生みの親で奄美出身の作曲家・三界稔さんの孫にあたる世田谷区在住の歌手、MAYURA∞三界(マユラ・ミカイ)さんがこのほど、銀座でファーストアルバム「島育ち~結~」の発売記念ライブを開催。詰め掛けたファンに歌声を披露した。唄者・森田美咲さんをゲストにコラボも行い、会場を沸かせていた。

ライブがあったのは、銀座タクト(中央区銀座6―9―15)。1958(昭和33)年に誕生。有名アーティストから支持される、長い歴史を持つ名門ライブハウスとして知られている。約100人が駆け付けた会場は、立ち見が出るほどの熱気に包まれた。  

マユラさんは拍手のなか、にこやかにステージに登場。三界稔さん作曲「徳之島小唄」をビートの効いたリズムに合わせ、熱唱した。「マユラミカイです。記念すべきファーストアルバムの発売日(11月16日)に、ここでライブができるのは皆さんのおかげです」とあいさつした。

ほか「奄美小唄」「島育ち」を「おじいちゃんの曲は望郷の念があり、メロディーが美しい」と紹介。自らは「原曲をリスペクトしつつ、新たな形として」と高音ソフトハスキーな歌声で表現し、大きな拍手を浴びていた。ゲストに迎えた唄者・森田美咲さんとは「島のブルース」をコラボし、ハト(指笛)が響く会場を沸かせていた。

自身が生まれる前に亡くなった祖父の記憶はなく、2021年に、その足跡をたどるべく初めて訪れた奄美大島。そこで人情に触れ、「何より島の人たちが、おじいちゃんの曲を大切に受け継いでいることに感動しました」と語る孫は、「人の温かさを感じられる所。皆さんぜひ奄美へ」と呼び掛けていた。

熱いステージを終えた、マユラさんは「奄美のこと、祖父や奄美の曲たち、文化、自然、私のできうる限りで本土へ世界へ発信して参ります」と音楽活動に意欲を燃やしていた。