追手門学院大「伊仙町の魅力紹介動画」報告会

伊仙町と結んであった追手門学院大の「徳之島伊仙町魅力紹介動画」報告会=19日、同町サテライトオフィス

 

 

離島の不便「自然と人情が補う」
若い視点で魅力紹介

 

 

 【徳之島】追手門学院大学(大阪府茨木市)地域創造学部の学生たちが、若者世代の関係人口増加に向けて制作した「徳之島・伊仙町魅力紹介動画報告会」(オンライン)が19日、同町間であった。若い大学生の視点と感受性で見つめ体験した同町の自然・食農など魅力を集成した動画4本を公開。意見交換も交え、全国の学生らをターゲットに来島(来町)を促す発信に期待を寄せ合った。

 県離島振興協議会のアイランドキャンパス事業助成も受けて今年9月、同大地域創造学部の藤原直樹教授らと学生8人が3泊4日の日程で訪問。町内集落の訪問や地域おこし協力隊などとの交流、自然・歴史・文化・歴史施設・農業体験・行政関係者との意見交換も実施。全国の学生らのゼミ活動や合宿地として徳之島(伊仙町)をグループ訪問するきっかけに―にと動画制作に取り組んだ。

 報告会には、同大・総持寺キャンパス(茨木市)側に他学生ら含め約30人。伊仙町サテライトオフィス(伊仙)会場には町当局や一般社団法人・長寿子宝社(同)など関係者約15人がそれぞれ参加した。

 藤原教授の趣旨説明に続き、学生らは2人1組で自己紹介を交え制作コンセプトを説明。約5分間ずつに編集した動画(テーマ)①「伊仙町(徳之島)の1日、自然・動物編」②「伊仙町の魅力・食農編」③「島のすべてが博物館」④「伊仙町の海・森・空」の4本を公開・報告した。

 祖父が同島出身という〝徳之島3世〟でテーマ「島の全てが博物館」を調査、共同制作した雪山京香さん(4年)は「(大阪の)私たちには島の日常の全てが珍しい」。若者が移住するための伊仙町への要望は?の問いに、雪山さんは「〝島の生活は不便〟と思って来たが衣食住は大阪と同じ。娯楽施設には物足りなさを感じる学生もいると思うが、自然の豊かさや人々の温かさが補ってくれると思う」。

 学生たちからは「残念ながら島の認知度はまだ低い」。これら動画の発信にはインスタグラムやツイッターなどSNSの積極活用や、町当局者が各大学「学祭」などに直接出向いた発信も有効と思う、ともアドバイスしていた。

 同大の藤原・吉田佳世ゼミは今回に先駆け今年2月、滞在型観光促進事業の一環で同町の観光資源を調査。現在、同町公式ユーチューブチャンネルで①「徳之島・伊仙町 楽しみ遊べる食農体験紹介」②「同 知って楽しい学べる歴史・景観」③「同 来てみてなっとく!楽しく学べる文化・自然・食農体験」紹介動画も公開中だ。