県内も「第8波到来」

ワクチン接種など呼び掛け
コロナ急拡大で知事会見

 県内の新型コロナウイルス感染者が急拡大するなか、塩田康一知事は21日、会見を開き、県内でも「第8波が到来している」との認識を示した。塩田知事は、「10歳未満の子どもやその親世代が多く、都市部を中心に県内全域で拡大している」と述べ、発熱患者の急増やインフルエンザとの同時流行に備えた早期ワクチンの接種検討や、定期的な換気といった感染防止対策を徹底するよう県民に呼び掛けた。

 県内では、今月10日に感染者数が再び千人を超えるなど急速に増加。前日の20日には2148人の新規感染者を確認し、最大確保病床使用率は5割を超えた(51・9%)。

 塩田知事は「寒くなったことに伴う換気の不十分さや、ワクチン接種効果が次第に低下しているとの指摘がある」述べ、「昨年の冬は人の移動や交流が増える年末年始を境に感染が急拡大した。継続すると医療体制のひっ迫も懸念される」と警戒感を強めた。

 知事は基本的な感染防止対策に加え、▽換気の徹底(30分に1回数分程度)▽コロナとインフルエンザ両ワクチン接種の検討▽積極的な無料PCR検査の活用▽忘・新年会、成人式での3密回避、マスク着用―などを求め、「コロナ禍も3年が経過しようとしている。気を緩めれば急拡大する恐れもある。一人ひとりが感染させないという意識を持ち責任ある行動を果たしてほしい」と呼び掛けた。

 21日現在、県内の感染拡大警戒基準は「レベル2」。レベルの引き上げや行動制限については「状況を見ながら総合的に判断する」とした。