龍郷町PR車両、京都の「嵐電」に登場

北野白梅町駅に入線する龍郷町PR車両
車内シートには2種類の柄の大島紬が使用される

シートには実物の大島紬

【関西】京福電気軌道(本社・京都府京都市中京区)は今月1日から同社嵐山本線と北野線(通称・嵐電=らんでん=)で龍郷町とコラボしたPR車両を運行している。車体には同町をイメージした龍のロゴマークなどがラッピングされるほか、車内のシートに実物の大島紬を使用。観光客増加が見込まれる年末年始の期間、京都の街を駆け同町の魅力をアピールする。

運行路線は京都を代表する嵐山と繁華街・四条大宮を結ぶ嵐山本線と、同線途中駅の帷子ノ辻=かたびらのつじ=と北野白梅町=きたのはくばいちょう=を結ぶ北野線の2路線。沿線には仁和寺や金閣寺など太秦=うずまさ=映画村などの観光地が点在する。

コラボは京都市第2代市長の西郷菊次郎が同町出身であることに端を発する。菊次郎は在任中、市電(路面電車)敷設を含む「京都三大事業」を推進。嵐山本線は菊次郎在任中に開業した路線であり縁深い関係にある。同町側がゆかりの地である京都市でのPR活動を企画し、同社に委託したことで今回のPR車両の運行が実現した。

車体にはイメージロゴのほか「いもーれ奄美へ」のメッセージも。車両前後のヘッドマークには「GO!GO!たつGO!」のキャッチコピーと菊次郎の肖像があしらわれる。

車内は全シートの背もたれに実物の秋名バラ柄と龍郷柄の大島紬があしらわれており、シートへの伝統工芸品の使用は同社初。吊り広告枠にも紬生地を使用し、柄の解説も添えられた。このほか方言や名所の紹介などで奄美への興味を誘う内装となっている。

運行は不定期(不運行の日もあり)。2023年2月28日までを予定している。