「見守り活動」貢献を表彰

(前列左から)元田祐馬さん、川畑祐美子さんに対し新井ゆたか消費者庁長官(後列左から2人目)から感謝状が贈呈された(26日、奄美市役所)

消費者庁から感謝状
「とくし丸」販売員元田さん、川畑さん

 消費者庁(新井ゆたか長官)は26日、奄美市役所で同市内などにおける高齢者の見守り活動、消費者被害の防止に貢献したとして、全国で移動スーパーを展開する㈱とくし丸(新宮歩代表取締役社長、徳島県)の販売員、元田祐馬さん(44)=宇検村湯湾=と川畑祐美子さん(27)=龍郷町大勝=に対し、感謝状を贈呈した。同庁の「2022年度地方消費者行政に関する先進的モデル事業」に対する取り組みがたたえられた。

 同社は、各地域で提携するスーパーマーケットの商品を戸別に販売する、軽貨物車による移動スーパー「とくし丸」を、全国で1000台以上展開。販売員は見守り活動も行っており、奄美大島では、グリーンストア(里綾子代表取締役社長、奄美市)の販売業務を、元田さんが同市・宇検村・瀬戸内町、川畑さんが同市笠利町・龍郷町でそれぞれ担当。

 2人は、今年5月から同庁のモデル事業の委託を受け、高齢者を中心とした見守り活動、消費者被害の聞き取り調査を行った。元田さんが11件、川畑さんが14件の被害に関する情報を確認したという。

 元田さんは「自分としては、特別なことをしているつもりはなく恐縮している。今後もさらに、お客様に対する見守り活動を頑張っていきたい」と語った。

 川畑さんは「都会で起きているような消費者被害が、聞き取り調査を通し、奄美でも起きていることを知った。集落をまたいだ注意喚起となり、お客様のための活動となって良かった」と同事業を振り返った。

 2人が聞き取り調査で確認した消費者被害に関係する事例は次の通り。

 ▽不用品買い取り 22年8月、「不要な靴や服を買い取りたい」と電話があり断ったが、同様の電話を受けた人が8人ほどいた。

 ▽海鮮物販売 22年11月「以前購入していただいた海鮮セットを、また、ぜひいかがですか」と電話があり、購入した覚えがなかったため、「買った記憶はないから結構です」とすぐに電話を切った。