新年迎え 幸せ祈る

初詣に訪れ、手を合わせる参拝客ら(高千穂神社、1日午前0時5分ごろ)

 

 

初詣に列、参拝客でにぎわう
奄美市名瀬・高千穂神社

 

 

 新型コロナウイルスの感染拡大以降、3年ぶりに行動制限のない年末年始となるなか、2023年を迎えた元日、奄美市名瀬の高千穂神社(黒木正和宮司)には大勢の参拝客が初詣に訪れた。夜半を迎えぐっと冷え込む寒空のなか、お参りに来た人たちが境内に列をつくり、新しい年の幸せを祈った。

 気象庁によると同日午前0時の気温は15・1度、風速4・7㍍。昨年よりは比較的に穏やかな天候とあってか、大みそかの31日夜から元日にかけては多くの若者や家族連れでにぎわい、人は神社の外まであふれた。

 午前0時、新年を告げる初太鼓が響くと「おめでとう」「今年もよろしく」などといった喜びの声が飛び交い、参拝客らは一斉にさい銭を投げ入れて手を合わせた。授与所ではおみくじや縁起物などをはかま姿の巫女=みこ=さんらが販売。お札やお守りを大切そうに手渡していた。

 市内で配送業を営む男性(45)は「昨年はコロナだけでなく、(ロシアとウクライナの)紛争や物価高など暗い話題が続いた。とにかく景気よく少しでも明るい1年にしていきたい」と話し、家族や従業員の健康を願った。

 同神社には例年、正月の三が日で1万人以上が訪れる。ただ、近年はコロナ禍で初詣も分散傾向にあるといい、黒木宮司は「天候を見ながら、正月に限らずゆっくりと参拝してほしい」と話した。

 なお、今年も感染拡大防止の観点からお神酒の振る舞いなどは取りやめとなった。境内各所には消毒液を設置。さい銭箱を増設し、混雑を避けるための参拝ルートを設けるなど、対応している。