奄美大島家畜市場で子牛初セリ

統合2年目となった「奄美大島家畜市場」での子牛初セリの平均価格は、前回を5万円余り上回る高値相場となった=10日、奄美市笠利町

前回5万円上回る高値スタート

JAあまみ大島事業本部は、瀬戸内町の瀬戸内市場と奄美市笠利町の笠利市場を統合、笠利市場を「奄美大島家畜市場」に改称し昨年1月セリから、子牛セリを行っている。統合2年目を迎えた中、10日に新年の初セリがあり、総平均価格は前回(昨年11月)を5万円余り上回る63万4千円となり、上々の滑り出しとなった。

2023年のスタートとなる初セリでは、県本土などから来島した購買者や生産者を前に、同本部の蔵正統括があいさつ。飼料コストや輸送コストの上昇で肉用牛農業は厳しい環境にあるが、「跳ね上がるウサギ年にあやかり相場の上昇で飛躍の年にしたい。国の制度や支援策などを活用することでコスト高も抑制できる。繁殖農家としていい牛を生産し、肥育農家に提供していこう」と呼び掛けた。

地元自治体を代表して安田壮平奄美市長も駆け付け、生産者を労い、購買者には肉用牛振興や生産基盤の強化に取り組んでいることをアピール。「今後も子牛の生産拡大、商品性向上に取り組むことで高値取引を実現してほしい」と激励した。

JA県経済連肉用牛課奄美市駐在のまとめによると、同家畜市場初セリへの入場頭数は195頭で全て売却。総売上金額は1億2367万7千円で、総平均金額の前回差は5万5710円高となった。

性別は、雌の平均額が57万5千円、最高は81万円。去勢の平均額は68万7千円、最高は117万2千円と100万円台を突破した。