インフル流行注意報

名瀬保健所管内30代以下が8割

県は12日、名瀬保健所管内(奄美市、龍郷町、瀬戸内町、大和村、宇検村、喜界町)に「インフルエンザ流行注意報」を発令した。今月2日~8日の1週間のインフルエンザ患者の報告数が20・80人(定点の1医療機関当たり)となり、注意報基準の10・0人を超えた。警報基準の30・0人に迫る勢いで感染者が急激に増えている。30代以下の若い世代の感染が増加しており、新型コロナウイルスとの同時流行で医療提供体制のひっ迫が懸念されている。

名瀬保健所によると、インフルエンザ患者の報告数は前週(12月26日~1月1日)の5・80人から約4倍に増加。同じ週(2~8日)の県全体の報告数は6・61人となっており、県内でも同保健所管内の感染者数が突出して多くなっている。

昨年末以降、同保健所に届け出のあった世代別の感染者の割合は、10代の33%が最も多く、次いで20代24%、10歳未満16%、30代10%などとなっており、30代以下の感染者が全体の約8割を占める。

奄美市内の医療機関では年明け以降、急激にインフルエンザに感染し発熱外来を利用する患者が増えており、同保健所では「警報基準に迫っている状況」と感染拡大を懸念。相星正吾所長は「年末年始の帰省などにより、感染が拡大した可能性がある。新型コロナウイルスの感染者も増えており、医療機関の負担も大きくなっている。高齢者に感染が広がると、さらに医療提供体制がひっ迫する恐れもある。手洗いや手指消毒などの感染対策を行った上で、食事や睡眠を十分にとるなど免疫力を高め、ウイルスから身体を守ってほしい」と呼び掛けている。