試験開始を直前に控えた受験生=14日、大島高校試験室
新型コロナウイルス感染症第8波のなか、「2023年度大学入学共通テスト」の第1日目が14日、全国679会場で始まった。51万2581人が志願し、各会場では感染対策を徹底してのスタートとなった。大島地区唯一の会場となる大島高校(奄美市名瀬)は、厳戒態勢のなか受験生を迎え入れた。大島高校を受験会場とする志願者は292人。現役生では奄美大島内2校(大島、大島北)、離島4校(喜界、徳之島、樟南第二、沖永良部)の志願者が同校を利用した。
会場となった大島高校は、校門入口と校内に警備員が配置され、関係者以外立ち入り禁止の厳戒態勢のなか、午前7時半ごろ開門。受験生は保護者の車やタクシーなどで会場入りした。マスク姿の受験生たちは、校内に張り出された受験案内を緊張した面持ちで確認し、各試験室へ向かった。
大学入試センターは、新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドラインとして、マスク着用の義務付けや試験室ごとの手指消毒の実施、座席間隔1㍍の確保、1科目終了ごとの換気の実施などを各会場に示している。体調不良者への追試験は、28・29日を予定している。
また、昨年のテスト問題流出事件を受け、試験中監督者の巡視回数を増やし、スマートフォンなど電子機器については、受験生は各科目の試験開始前に一斉に机の上に出し、アラームを解除、電源を切りかばんにしまわせる対応が取られた。
試験は、同校の北棟3階5教室と南棟3階4教室を試験室として実施。1日目は地理歴史・公民(受験者数256人)、国語(同250人)、外国語(同247人)、英語(同247人)の4科目があり、午前9時半からスタート、最終科目は午後6時10分に終了した。2日目(15日)は理科①②、数学①②が行われる。初日、大島高校と与論高校生徒が受験した沖縄県の名桜大学でのトラブルはなかった。