陽気にラテン音楽満喫

踊ったり、手拍子を打ったりと「トリコ・キューバン・プロジェクト」の演奏を楽しむ児童たち

笠利小でプロが生演奏 サルサでノリノリ、島のブルースも

奄美市笠利町の笠利小学校(岸田さゆり校長、児童50人)で16日、カリブの情熱的な音楽を届けるユニット「トリコ・キューバン・プロジェクト」がボランティアで演奏する「音楽鑑賞会」が同校多目的ホールであった。児童らは、バイオリンやギター、パーカッションが奏でるラテン音楽の陽気なリズムに耳を傾け、世界で活躍するプロの生演奏を満喫した。

「島」をテーマに世界を旅し続けるバイオリニストのSAYAKAさんを中心に、映画「ブエナビスタ・ソシアル・クラブ」の世界ツアーメンバーでキューバ人歌手のカルロス・セスペデスさん、ダンサー・パーカッショニストで奄美2世のGENKIさんの3人によるユニット。母親が笠利中時代の後輩だという地元の今里信弘さんが架け橋となって実現した。会ではSAYAKAさんがメンバーを紹介。「キューバが起源の楽しい音楽。体を動かして楽しんで」と呼び掛けた。

曲はキューバ民謡の『グアンタナメラ』で幕開け。児童らは明るいノリのメロディーに合わせて手拍子を打ったり、GENKIさんから教わった「サルサダンス」で腰をくねらしたりと、情熱の演奏や歌声を楽しんだ。中盤には「海外でも喜ばれる歌の一つ」だというラテン調アレンジの『島のブルース』も披露。最後はカルロスさんの声に合わせて、スペイン語歌詞の曲にも一緒に挑戦した。

児童を代表してお礼の言葉を述べた6年の大山仁奈さんは「すてきな演奏でノリがよくて楽しかった。興味が沸く曲ばかりで(ラテン音楽を)もっと知りたくなった」と喜んだ。

演奏を終えてGENKIさんは「昔は父親と何度も島を訪れ、祭りや八月踊りを楽しんだ。こうして血の流れるルーツの場所で演奏ができて楽しかった。ストレスをほぐし(音楽が持つ)コミュニケーション力を感じてもらえれば」と笑顔だった。