コスモス畑に笑顔の花

栽培したコスモス畑で笑顔の花も咲かせあった轟木高齢者クラブ員や関係者=18日、徳之島町

人気の自撮りポイントにも
徳之島町轟木 仕掛け人は高齢者クラブ員

【徳之島】徳之島町轟木(とどろき)の県道沿いの長さ約100 メートルの細長い畑(約10㌃)は今季もカラフルなコスモス畑に変身。往来のドライバーらの心を和ませ、絶好の自撮りポイントとしても好評だ。〝はなさかじいさん〟ならぬその仕掛け人・轟木高齢者クラブ員たちの花見会が18日あった。ほのぼのと笑顔の花も輝かせあった。

場所は県道「轟木万田橋」から天城町方向寄り。お隣の花徳集落の元役場職員、農業男性Aさん(65)=匿名希望=の所有地。約10年前に緑肥作物として別のサトウキビ畑一面に植栽したヒマワリの景観が評判を呼んだ。もっと楽しませたいとの奉仕の心も手伝い、県道沿いではコスモスを試行。最近は轟木高齢者クラブ員たちの交流の場にも提供している。

轟木集落の吉次子区長によると今季は昨年10月26日、100歳台を頭にした高齢者クラブ員たちで種をまいた。草取りなど管理を続け年末から満開に。コスモス畑の裏側には一時的に停車できるう回路(旧県道)もあるため、若者グループや家族連れに人気を呼んだ。花はやや盛りを過ぎたが、吉区長が「もっと頑張りたいという気持ち、明日を生きるための元気をさらに高めて欲しい」と花見を提案した。

「轟木万田橋」が工事中のため大幅なう回を要し、徒歩での参加が叶わないため、介添え付きの自家用車乗り合いで約20人が参加。うち、かくしゃくと電動シニアカーに乗って訪れた武倉スミさん(98)は、カラフルで優しいコスモスの花畑で、「草取りなどみんなで寄り合ってお話ができるのが楽しい。きれいに咲いた姿は何とも言えない」と喜んだ。

吉区長や高齢者クラブの池田豊吉副会長も「コスモス栽培に取り組むことで、高齢者たちを支え合う心、社会性を地域に浸透させていく機会にもなる」と目を細めていた。

花見後は集落公民館で、女性連メンバーが用意した手料理を囲んでの「反省会(懇親会)」談義にも花を咲かせたとか。