24時間、スマホで相談

宇検村で始まった医療相談サービス「小児科オンライン」などの説明を受ける住民(16日、宇検村役場)=提供写真=

産婦人科・小児科、遠隔支援
宇検村、村民への提供開始

 「オンラインで出産、子育て支援します」――。宇検村では今月1日から、㈱Kids Public(橋本直也代表、東京都千代田区)が運営する遠隔医療相談サービス「産婦人科オンライン」「小児科オンライン」の村民への提供が始まっている。スマートフォンから気軽に各専門医に相談できる住民向けサービスとして、子育て世代を中心に注目を集めている。

 同社は、インターネットを利用した妊娠・出産から思春期、成人に至る身体・精神的問題を扱う「成育医療」を目的に2015年設立。「産婦人科オンライン」「小児科オンライン」はそれぞれ、Webサイトを利用した24時間相談、SNS、音声、動画通話による夜間相談(予約制)の2種類がある。

 村保健福祉課によると21年度に行った、子育てに関する実態調査で「病院(小児科・耳鼻科・皮膚科)が遠い」という意見が、「一時保育施設」「屋内施設」の設置要望に次ぎ、3番目に多かったという。同課職員は「各専門の医療機関の常設が難しい宇検村の現状に即したサービス」と期待を寄せる。

 会員制ですでに「小児科オンライン」は、16歳以下がいる村内105世帯に対し、44世帯が登録(17日現在)。同課はこれまで、小児科を中心に利用を推進してきたが、今後は「産婦人科オンライン」も周知していくという。

 会員登録をしたばかりの4児の母である、名柄の白間涼香さん(26)は「夜間で受診できない、病院に行くか迷った時など相談できれば」と話した。

 問い合わせは、宇検村役場保健福祉課電話0997―67―2212まで。