喜界町で「知事対話」 町民14人が要望

塩田知事と町民代表者14人が地域課題で意見を交わした「ふれあい対話」

 

 

地域課題巡り意見交換
人口減や移住促進、航路拡充も

 
 塩田康一知事が市町村の住民と直接語り合う「ふれあい対話」が21日、喜界町コミュニティーセンターであった。知事は推薦や公募で集まった町民の代表14人と意見を交換。人口減少対策や移住定住促進、航路拡充といった地域課題と向き合った。

 ふれあい対話は塩田知事のマニフェストに盛り込まれた施策の一つ。喜界町は県内34市町村目で、奄美群島は昨年11月の宇検村以来7市町村目の訪問となった。対話は知事と向き合う形で、農業や観光、医療、教育、自営業、各種団体の代表者らが質問。約35人が傍聴した。

 代表者は、▽人口減少対策▽引っ越し費用や起業支援といった移住定住促進▽高等教育機関の設置▽イノシシやシカなどの駆除対策▽高度・先進医療への助成拡充▽教育格差の解消▽航路の便やルートの拡充▽海外への販路拡大―など意見や要望をぶつけた。

 人口減少対策や移住定住促進について塩田知事は「(都心の一極集中から)地方への流れができている。いかに取り込むかが大きな課題だ」と強調。若者の流出やUターン対策では「郷土教育など、出ていく前にしっかりと魅力を伝えておくことも大事だ」と訴えた。

 医療体制を巡っては「できるだけ本土との差を埋めていくことが大事。(代表者から提案を受けた)遠隔医療も手段としてはある」と回答した。航路の鹿児島=沖縄便に喜界をルートに組み込むというアイデアには「沖縄との相談も必要」としつつ「考える必要はある」と指摘。喜界島特産品のトップセールスには「どんどん紹介できるようにしていきたい」などと応じる考えも示した。

 なお、延期していた与論町での対話は2月4日。同町地域福祉センターで行われる。