県PTA研究大会・研究公開 天城町大会

3年ぶりの対面開催となった県PTA研究大会・県PTA活動研究委嘱公開=21日、天城町

 

 

「目指せ!教育・共育・郷育の充実」
コロナ禍制約に苦慮も
3年ぶり対面開催

 

 【徳之島】2022年度県PTA研究大会・県PTA活動研究委嘱公開天城町大会(県PTA連合会・県教育委員会など5団体主催)が21日、同町防災センターであった。研究主題は「目指せ!教育・共育・郷育の充実~家庭・学校・地域とともに学び、育ち、楽しむPTA活動~」。新型コロナウイルス禍に苦慮しつつ3者連携で推進した実践発表や研究協議、講演会を通じ会員相互の資質向上や連携に努めた。

 コロナ禍の影響による20、21両年度の「書面開催」を経て3年ぶりの対面開催。群島内各校のPTA代表や教育行政など関係者約200人が参加。地元の岡前小与名間分校児童(1~4年生9人)が替え歌「与名間ユンタ」など三味線演奏と歌で会場を和ませて開会した。

 県PTA連合会(県P連)の太田敬介会長はあいさつで、1950(昭和25)年の県P連設立や92年(平成4)年の県P活動研究公開大会開始、両大会併合翌年のコロナ禍の影響などを回顧。「今後の望ましい協議のあり方も皆さんと一緒に検討してPTA活動の充実発展に」と要望。

 溜清弘・県大島教育事務所長は、ユイの精神による家庭・学校・地域が一体となった子育てなど成果の一方、大島地区でも進む核家族化や少子高齢化、地域の人間関係の希薄化を懸念。「未来を担う子どもたちが充実した楽しい人生を送るために必要な豊かな心や確かな学力、たくましさなどを身に付けられるようPTAの重要性の再認識を」とも期待。

 森田弘光天城町長の祝辞に続き研究協議に入った。
 実践発表(登壇)では▽天城小PTA(代表・稲田大樹さん)が「家庭・学校・地域の連携・協働を生かしたPTA活動~『天小っ子』をみんなで育てよう~」▽北中同(壽三佐子さん)が「地域とつながり子どもを守り育てるPTA活動のあり方」を主題に発表。

 稲田さんは伝統の稲作体験活動やPTA環境整備作業、思いやりクリーン作戦、語先後礼(ごせんごれい)あいさつ運動などを紹介。成果として「児童が地域の自然や文化にふれ、地域住民と交流する機会に。地域のよさを体感し、郷土への愛着と誇りを持つ児童につながった」。課題に「コロナ禍で行事の中止や延期、実施の判断に迷い苦慮している」。

 壽さんは、「『親のよき姿勢』『教師のよき姿勢』で子どもの健全育成に努める」の活動目標と、3つの努力点(①家庭教育の充実②学校・家庭の連携③地域ぐるみの教育)―重点にした実践例を紹介。成果に「あいさつ運動とフリー参観の組み合わせで、保護者が学校に出向く回数が増え、生徒の学校生活を見守ることができた」。課題には「コロナ禍で十分な活動ができたとは言えない」「町全体で正しいインターネット・スマートフォンの推進」なども挙げた。

 同町内の他の小中高6校は紙上発表した。

 質疑や講評・助言に続き、鹿児島市で音楽コンサート企画やマネジメントを行っているTOKUDA企画の徳田豊志氏が「毎日が わくわく どきどき きらきら」と題し講演した。