「崎原」の活性化願いアイデア

それぞれのパソコンの前で企画意図やデザインポイントの説明を生徒から受けるバルサキバルメンバー

大島北高情報処理科3年生 PRポスター・ロゴで発表会

 奄美市笠利町須野崎原で集落活性化を目指す有志の集まり「バルサキバル」のPRポスター・ロゴ制作に取り組む大島北高校(松本勇二校長)情報処理科3年生の生徒20人による「作品発表会」が23日、同校であった。生徒らは考案したポスターやロゴをメンバーに提案。崎原の活性化を願うアイデアを披露した。

 総合実践・課題研究の授業「商品開発」の一環で、3年生集大成の発表会。同校が広報を打診し、昨年7月から「バルサキバルの魅力を伝える」をテーマに取材やコンセプトワーク、デザイン制作を進めてきた。

 バルサキバルは、同集落にある手打ちの十割そばが有名な飲食店で、集落の活性化を目的に有志6人で2021年7月に発足。代表の野崎末雄区長の元、毎週土日には公民館で集落の高齢者にそばを振る舞ったり、海岸清掃や地域でのリサイクル活動に取り組むなど、住民の居場所づくりを続けている。

 発表では、生徒一人ひとりがパソコンを前にポスターとロゴをプレゼンテーション。審査表を手にしたメンバー3人に、「奄美へ来たらまず崎原に来てほしかった」「地域の食材を知ってほしかった」などと、企画意図や狙い、デザインへのこだわりなど制作ポイントを説明した。

 當和弥さんは、ハイビスカスとそばの花をモチーフに、情熱の赤や伝統の茶などの7色を使ったロゴを制作。ポスターではキャッチフレーズにもこだわり、店舗や特長あるメニュー写真をレイアウトした。「店に行って感じたことをロゴに込めた。少し色がうるさくなったが、食べ物だけでなく集落のための活動も感じてもらえれば」と話した。

 審査を終えて野崎区長は「みんなの地域への思いが伝わる作品だった。若い人の感性は次元の違うスピードで成長しており、(未来は)辛い道ばかりではないと感じさせてくれた」と感謝した。

 完成したポスターは同集落の公民館などで掲示。バルサキバルが運営するSNSでも随時発信していく。