市美展最優秀3作品決定

 

美術・工芸部門 渡瀬俊輔さん作「有為転変」

写真部門 渡洋子さん作「ハブ隊」

書道部門 田畑紀代子さん作「臨 王鐸書冊」

渡瀬さん(美術・工芸)、渡さん(写真)、田畑さん(書道)
来月12日から展示会

 第41回奄美市美術展覧会(風は南から…「奄美」2023AMAMI市美展)の作品審査が26日、同市名瀬の奄美文化センターで行われた。一般出品の各部門で最優秀作品に該当する市美展賞3作品を選出。美術・工芸部門は奄美市名瀬の渡瀬俊輔さん(40)、写真部門は同市名瀬の渡洋子さん(79)、書道部門は同市名瀬の田畑紀代子さん(69)の作品が選ばれた。受賞作品は他の入賞作品とともに、来月12日~19日まで同センターで展示される。

 同市美展は今回3年ぶりに、「奄美群島日本復帰70周年記念」と冠して開催。主催は奄美市、奄美市教育委員会、奄美市美術展覧会実行委員会。

 美術部門の市美展賞は、渡瀬さんのアクリル画「有為転変」が受賞。テーマ、構造など決めず描き進めることが多く、同作品も半年くらい前から他作品と並行して完成させたという。東條新一郎審査員長(68)は「モノクロだが深い色を感じる。アサギマダラ、ルリカケスのような命が飛び立っているような幻想的な作品」と述べた。

 写真部門は、渡さんの作品「ハブ隊」が受賞。数年前に開催された同市恒例「奄美まつり」の名物行事を写したもので渡さんは「水しぶきと金のハブが迫力を感じ、入選くらいの気持ちで応募した」と話すも「受賞に驚いているが、とてもうれしい。これからも写真を続けていきたい」と話した。熊副穣審査員(81)は「祭りの動きや瞬間、顔の表情、構図など揃い、写真的魅力を具現している」と評した。

 書道部門は、田畑さんの作品「臨 王鐸書冊」が受賞。上野一範審査員(69)は「線に生き生きとした動き、リズムがあり、さわやかさを醸し出している。行草の作品だが基礎を身に付けているからこそ、のびやかさがある作品」と評価した。

 一般、小学生、中学生の合計出品数は1117点(1030人)。一般は各部門に対し、美術59点、写真113点、書道22点が応募された(入賞・入選者名、作品は後日掲載)

 会期中の作品展示は、午前10時~午後6時(最終日は午後5時まで)。