奄美の星空、多彩にアート

荒木さんの作品『願いが叶う受け月』を前にギャラリートークを行うアーティストたち

 

 

島の作家4人ら「写真・アート展」始まる
一村美術館

 

 島のアーティスト4人を中心に、星空をアートした作品展「奄美の星空~写真・アート展」(同実行委員会主催)が28日、奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館企画展示室で始まった。奄美の星や月、夜空をテーマに創作した写真や絵画、工芸などの作品24点を展示。輝く星空が織りなす多彩なアートが並んでいる。2月12日まで。

 奄美観光大使で星空写真家の荒木マサヒロさんが発起人。カニアーティストのあおきさとみさん、木の実クリエイターの成実さん、色彩と歌のアーティストのPINsoupさんの奄美大島在住の作家4人を中心に、画家の青木薫さん、絵描きでシンガーソングライターの詠美衣さん、布花仕事作家の加藤麻砂子さんの3人をゲストに迎えた。

 会場には、朝焼けに浮かぶ下弦の月を写した荒木さんの大作『願いが叶う受け月』(縦3・5㍍×横1㍍、5連)をはじめ、月とクジラを題材にした藍染めやコラージュのアート、カニと宇宙を絵と立体で創造力豊かに表現した組作品、満天の星空に島の動植物を幻想的に絡めた絵画など、奄美の星空を投影した精緻=せいち=で壮大な力作がずらりと並んだ。

 初日は、アーティストによるギャラリートークやワークショップを実施。作家らとふれあいながら、星空へのイマジネーションを深め合った。

 荒木さんは「撮る人、描く人、歌う人が集うことで、目、耳いろんな角度から奄美の星空を感じてもらいたかった」と意図を説明。「子どもにも作品を観てもらい、実際に夜空を眺める時間を増すきっかけにもなれば」と呼び掛けている。

 開館時間は午前9時~午後6時で、観覧料は無料。2月5日(午後1時~)は関連イベントとして、ミュージシャン9組が出場する「ほしのうたがきこえる音楽祭」も開催する。