式典案内で宇検村など訪問

27日、宇検村役場を訪れたブラジル鹿児島県人会会長・文岡セルジオ正樹さん(右)=提供写真=

県人会創立110周年
日系ブラジル2世・文岡さん

ブラジル鹿児島県人会会長を務める日系2世、文岡セルジオ正樹さん(54)が27日、サンパウロ州で今年8月に開催される「県人移民115周年および県人会創立110周年記念式典」の案内にあたり、宇検村役場を表敬訪問した。この日はほかにも奄美市役所を訪れ、30日からは県庁、鹿児島市、阿久根市、鹿児島大学などで、節目となる同式典への来泊を呼び掛ける。

サンパウロ州サンパウロ生まれの文岡さんは父・勝さん(享年65)が同村生勝、母・賀津子さん(78)が同村湯湾出身。日系社会との関わりは、13歳の時に参加した勝さんが所属する農業協同組合が企画した訪日ツアーからだという。2017年から4年間副会長に就任し、18年の同会創立105周年記念式典では実行委員長を務めた。21年から現職。

同県人会は1913年創設され、現在約1700世帯が入会。奄美群島をルーツに持つ日系人の会長職就任は、文岡さんが初めてだという。

県人移民115周年は記念イベント「鹿児島デー」(仮称)として現地時間の8月5日、外務省が設置した日本の文化外交広報拠点「ジャパンハウス・サンパウロ」で、鹿児島県の観光や特産物のPRを目的に開催。県人会創立110周年記念式典は同6日、ブラジル日本文化福祉協会大講堂で、故郷である鹿児島への帰省が難しい移民1世との交流を目的に行われる。

文岡さんは「私も13歳の時、奄美でいとこたちと遊んだことを今も覚えており、親たちのふるさとだと実感した。このような交流の場を通し、(奄美とブラジル移民との)つながりを深めていければ」と話した。