災害対応ドローンの活用法学ぶ

大島工業高校跡のグラウンドでドローンの操縦技術を学ぶ専門学校の学生ら

奄美情報処理専門学校
奄美豪雨災害参考に

奄美市の奄美情報処理専門学校で30日、「災害対応ドローン(無人航空機)」の操作や災害時の活用方法などを学ぶ授業があり、同校1年の学生14人が、ドローン操作などを体験した。

体験学習は文部科学省の委託を受けた一般社団法人「安全安心社会構築教育協会」の支援事業で、同日と31日の2日間、計6時間に渡り、ドローンの機能や操作方法のほか、2010年の奄美豪雨災害を参考に、災害時にドローンを活用した救助支援や情報収集および発信方法などについて学ぶもの。

初日は、ドローンの機能などを座学で学んだあと、同市名瀬の大島工業高校跡のグラウンドで実際に災害対応の産業用ドローンの飛行技術などを学んだ。

重さ約650㌘、幅約50㌢のドローンには、撮影用のカメラと赤外線カメラが搭載され、高度100㍍以上の上空からの撮影も可能。学生らは全国各地でドローンの撮影、操作技術の指導をしている講師の黒澤利光さん(60)から操作手順などを教えてもらいながら、実際にドローンを操作、上空高く飛んでいくドローンを自在に操り、搭載されたカメラから送られてくる映像などを確認した。

初めてドローンを操縦した1年生の肥後さくらさん(19)は、「思った以上に自在に動くので驚いた。将来は奄美でドローンなども使える情報分野の仕事をしたいと思っているので、いい経験になった」と話した。

黒澤さんは「災害現場などでの活用法などを学んで、ドローン活用の可能性を広げてほしい」と話し、同校の福山洋志校長も「ドローンの映像などを活用したアプリケーションを開発する技術者はまだ少ない。専門学校で学んだ知識を生かせるようになってほしい」と話した。

31日は、奄美豪雨豪災害時に、災害状況の把握や情報伝達など、さまざまなケースでドローンがどのような役割を果たせるか、学生らが意見交換しながら考える授業を行う。