紬着用率2.9ポイント増の21・9%

着用率が最も高かった奄美市笠利地区の二十歳のつどい

23年「二十歳のつどい」笠利が最高の89・4%
購入助成制度も後押し

本場奄美大島協同組合(牧雅彦理事長)はこのほど、奄美群島12市町村13地区の2023年「二十歳のつどい」の大島紬着用率をまとめた。全体の着用率は、前年比2・9ポイント増の21・9%。地区別で最も高かったのは奄美市笠利で、次点の龍郷町を13・9ポイント上回る89・4%となった。

奄美群島13地区で、1月2~4日にかけて開かれた「二十歳のつどい」出席者を対象に調査。大島紬の着物に加え、紬の羽織やジャケットなどもカウントした。

奄美群島13地区では、計931人(男468人、女463人)が出席。このうち204人(男112人、女92人)が紬を着用し参列した。

地区別でみると、奄美市笠利は前年から0・8ポイント伸ばして2年連続のトップを確保。次いで龍郷町75・5%(前年比4・9ポイント増)、奄美市名瀬・住用32・4%(1・2ポイント増)、宇検村27・8%(2・2ポイント減)と続いた。

男女別では、全体が男23・9%(4・5ポイント増)、女19・9%(1・4ポイント増)。地区別では奄美市笠利町が男女ともに最も高く、男91・7%、女87・0%だった。

地区の人数別では、奄美市名瀬・住用が96人で全体の47・0%を占めた。奄美市笠利は42人、龍郷町は37人、北大島3地区の合計着用率は全体の85・7%に達した。

着用率は、主産地の奄美大島で高い傾向にあり、奄美市や龍郷町では購入助成制度も効果を後押ししたとみられる。牧理事長は「紬の着付け体験や世界自然遺産の登録効果もあってか、今の中高生の紬に対する意識も非常に高く、2・3年後はさらに伸びることも考えられる」と期待。「一度着てみれば紬のよさはわかってもらえる。これからも着用などの機会を増やしながら、需要喚起に努めていきたい」と話した。