知人から譲り受けた「バラモン凧」を手にする森田さん
市民交流センター 森田さん譲り受ける
長崎五島との交流期待
奄美市名瀬の市民交流センター１階のマチナカリビングに、長崎県五島列島の民芸品「バラモン凧」が展示されている。同館を委託運営するＮＰＯ法人・アマミーナの職員、森田紘一さん（80）が、知人を通じて譲り受けたもので、森田さんは「ＮＨＫの朝ドラでも取り上げられ、全国に知られるようになった。奄美と同じ離島の民芸品と言うことで、親近感を持つ人もいるはず。ぜひ見に来てほしい」などと話し、来場を呼び掛けている。
バラモン凧は、五島列島の福江島に古くから伝わる民芸品。鬼に咬みつかれても背を向けることなく力強く立ち向かう武者を表した絵柄が特徴的で、男の子の誕生を祝って初節句の日に空高く揚げられるという。
現在放送中のＮＨＫ連続テレビ小説「舞いあがれ！」でも、主人公が子どもの頃に過ごした五島で、凧作りをしたり、島民らと一緒に凧あげをする様子が描かれた。
同センターにある凧は、森田さんの友人（熊本県玉名市在住）が、五島市の友人からもらった凧２体のうちの１体を譲ってもらったもの。つくられた年代や製作者などは分かっていないが、森田さんは「とても立派な凧で、絵柄もきれい。五島でもこれだけの凧を作れる人は、今は少ないと聞いている。凧がきっかけで奄美と五島の交流が生まれることも期待している」などと話した。