探究コンテストで最優秀賞 沖永良部高校

最優秀賞に輝いた左から立津凪紗さん、冝喜彩莉さん、田原奈穂さん=3日、沖永良部高校=

「ジェンダー平等」考える
「尊重し合える社会になって」

 【沖永良部】沖永良部高校普通科2年生の「せりよさ探究」グループの3人が、第3回高校生探究コンテスト(県教育委員会主催)の社会課題分野で最優秀賞に輝いた。持続可能な開発目標(SDGs)の一つ「ジェンダー平等の実現」をテーマに、島に残るアンコンシャスバイアス(無意識の偏見)に焦点を当てながら、ジェンダー差別を次世代に残さないための方法を考えた。

 沖高では、2021年度から三菱みらい財団の助成を受け、「沖高みらい探究プロジェクト」に取り組んでいる。生徒自身でテーマ設定から調査研究まで行う「せりよさ(=沖永良部島の古名)探究」もプロジェクトの一環。

 受賞した冝喜彩莉さん(17)と立津凪紗さん(17)、田原奈穂さん(16)の3人は、島内外の有識者へのヒアリング調査や、全校生徒と教職員を対象に行ったアンケート調査などを通して、周囲の人々のジェンダー差別に対する意識の低さや島の中にも多くのアンコンシャスバイアスが残っていることを確認した。結果、ジェンダー差別を次世代に残さないために、アンコンシャスバイアスを減らし、生きづらさを感じている人がいる現状を島民に認知してもらうことが必要だと感じた。

 先月19日、鹿児島県民交流センターで最終審査会があり、研究内容をポスターにまとめ、発表した。

 冝喜さんは「研究を通して自分の言葉使いにも気を付けるようになった」。立津さんは「社会に出てからも私たち自身に関係のある問題。難しいからと言って後回しにしていたら解決できない」。田原さんは「男性、女性ともにお互いを尊重し合える社会になってほしい」と語った。

 コンテストには、地域課題分野、社会問題分野、理数分野、自由設定分野の4分野に40作品の応募があった。沖高は、応募した全5作品のうち、最優秀賞に選ばれた作品を含め4作品が最終審査まで残った。