京都で紬コレクション

3日間にわたり京都市で開かれた「大島紬コレクション」(県本場大島紬協同組合連合会提供写真)

「若い世代」に手応え 産地一堂に
一般客も500人、にぎわう

本場奄美大島紬協同組合(牧雅彦理事長)ら県内3組合でつくる「県本場大島紬協同組合連合会」は1月26~28日の3日間、産地の大島紬が一堂に会する合同展示会「大島紬コレクション~1300年の美の伝承」を京都市で開いた。昨年に続く2回目で、今年は一般客も約500人が来場しにぎわった。㈲美紀大島代表取締役で同組合の山下竜己副理事長は「若い世代の来場も多く、将来にも期待の高まる展示会になった」と手応えを話した。

奄美市の本場奄美大島紬協同組合、鹿児島市の本場大島紬織物協同組合と藤絹商工協同組合でつくる同連合会が主催。阪急京都線烏丸駅などにつながる京都経済センターの800坪(2640平方㍍)あるワンフロアを貸し切り、即売会や新作発表会などを催した。

会場には手織りの新作を中心に、産地20社で反物約2千反を用意。この冬一番の寒波直後にも関わらず、県内外から問屋や小売業者が訪れ、多くの一般客や愛好家らも商品を見て回った。

会場ではユーチューバーによる取材もあり、映像やSNSで展示会の様子は拡散された。これを見た若者も次々と足を運んだ。若い世代はファッション志向が強く、現代風の柄などが好評。「(金銭的に)購入は難しいが、デザインに興味が高く、自分流に大島紬を着付けたいとの声も多かった」という。

3日間は一般消費者だけで、500万円を超える購入があった。泥染めや白大島の人気が高かったという。

山下副理事長は「会話が弾むことで元気になれた。得た情報はものづくりのヒントにもなる。しっかりフィードバックしていきたい」と強調。展示会については「産地にも大きな刺激になった。1回目からも飛躍を感じた。回数を重ねることでさらに広げていければ」と期待を込めた。

なお会場には、本場大島紬クイーンや紬美人も来場。機織りや着付け、すり込み体験などにも多くの人が詰め掛けた。