奄美黒糖は12点が入賞

黒糖の代表で表彰状を受け取る有村社長(左)

県本格焼酎鑑評会
3年ぶりに表彰式

 【鹿児島】2022酒造年度に県内で製造された焼酎の出来を審査する県本格焼酎鑑評会の表彰式が10日、鹿児島市の城山ホテル鹿児島であった。新型コロナウイルス感染症の影響で過去2年間は中止だった表彰式と祝賀会が3年ぶりに開催された。

 鑑評会は焼酎の技術、品質の向上、新製品開発を促進するために、県酒造組合(濵田雄一郎会長)が毎年行っている。今年は96の製造場から出品された215点について、1月19、20日に熊本国税局、県工業技術センター、鹿児島大学の専門家6人が審査し、いも、米、麦、黒糖の部門ごとに入賞品を選出。84の製造場から165点が入賞した。

 奄美黒糖焼酎は12点が入賞した。熊本国税局鑑定官室長の本村創審査長は「原料の特性が上手に生かされた甘く香ばしい香りと上品な甘みが調和しているものがそろっていた」のに加えて「原料黒糖の添加方法や蒸留方法の違いが表れたフレッシュで華やかな香りのものもみられた」と評した。

 受賞者の中から代表者に総裁の塩田康一知事から賞状が授与された。黒糖部門は奄美大島酒造の有村成生社長が受け取った。

 同社は昨年の「じょうご」に続いて今年は「浜千鳥乃詩」が選ばれ、2年連続の受賞となった。有村社長は「杜氏をはじめ全社員の努力のたまもの。奄美産黒糖を100%使用した品質のこだわりを評価していただいた」と喜んでいた。

 なお黒糖焼酎の入賞銘柄、製造場、杜氏名は次の通り。(敬称略)

 弥生(弥生焼酎醸造所)川崎洋之▽氣・黒(西平本家)小瀬戸悠悟▽うかれけんむん(奄美大島開運酒造)高妻淑三▽龍宮(富田酒造場)富田真行▽浜千鳥乃詩(奄美大島酒造)安原淳一郎▽里の曙(町田酒造)永井辰之▽奄美(奄美酒類)元田武志▽島のナポレオン(奄美大島にしかわ酒造)永喜竜介▽稲乃露(沖永良部酒造)新里実佐樹▽天下無双(新納酒造)新納仁司▽満月(原田酒造)有川貞一▽島有泉(有村酒造)福地成夫