徳之島三カ町議員大会

徳之島地区の「無電柱化推進」を提出議題に承認した同三カ町議員大会=13日、徳之島町生涯学習センター

議題に「無電柱化の推進」採択
台風常襲・防災、自然遺産・景観確保

【徳之島】徳之島三カ町議会議員大会(同三カ町議員連絡協議会主催)は13日、徳之島町生涯学習センターであった。奄美群島市町村議会議員大会(5月・知名町)に向けた同島3町の統一議題に、台風常襲地域での防災と世界自然遺産地域での景観保全など両面からの「無電柱化の推進」(伊仙町提出)を全会一致で採択した。

例年は3町会場持ち回り開催しているが、コロナ禍で3年ぶりの対面開催に。徳之島・天城・伊仙の3町議員43人(1人欠席)のほか3町長、衆院議員と県議各2氏も含め約70人が出席。三カ町議員連絡協の行沢弘栄会長(徳之島町議長)は、環境問題や少子化問題にふれつつ「町村自治に携わる者として総力を挙げて町の活性化を図り、住民全てが誇りとするふるさとづくりに」と協力を促した。

来賓の高岡秀規徳之島町長、大久保明伊仙町長、森田弘光天城町長の3氏が各町施策をはじめ、次期奄振法延長充実や奄美群島日本復帰70周年関連、国体競技含むトライアスロン2大会開催など3町一丸の取り組みも要請。国政報告には衆院議員の三反園訓、保岡宏武の両氏、県政報告に禧久伸一郎、寿肇の両氏がそれぞれ登壇した。

議題案の「徳之島地区における無電柱化の推進について」は輪番担当町・伊仙町議会の樺山一議員(経済建設常任委員長)が代表で提案・朗読した。

国(国交省)が2020年12月に閣議決定した「防災・減災・国土強靭化のための5か年加速化計画」(21年度~25年度まで約4千メートルの新たな無電柱化計画)に注目。台風常襲地域にあって、伊仙町では18年の台風24号で住宅の全壊13棟、半壊65棟、一部損壊や牛舎損壊137棟など甚大な被害が発生。さらには電柱倒壊による道路封鎖、停電の復旧には1週間以上を要し困窮を極めたことも強調。

これら事例を踏まえて「安心・安全な町民生活の実現を目指し、大規模災害に備えた対策の強化」。併せて世界自然遺産登録で今後見込まれる観光振興に向けた「市街地の良好な景観形成」にも「無電柱化の推進は必要不可欠」。徳之島地区の電力線と通信線をまとめた「電線共同溝方式」による無電柱化の早期実現―を求める内容。全郡議員大会提出議題として全会一致で採択した。

引き続き研修会があり県人権同和対策課推進員の常深透氏が演題「誰もが幸せに生きるために~人の心に思いを馳せて」で講演した。