学生のための選挙講座

若者による投票の重要性を伝えた「学生のための選挙講座」(14日、奄美看護福祉専門学校)

投票の重要性を説く
看護福祉専門学校で

 奄美市名瀬の奄美看護福祉専門学校(向井奉文校長)で14日、「学生のための選挙講座」が開催された。明るい選挙推進協議会大島支会、市明るい選挙推進協議会が主催(共に屋宮重藏会長)。同校1年約60人が参加。「学生投票率100%をめざす会(STEP)」会長、鹿児島大学法文学部3年の折田陽香さん(21)が事例発表。実際の選挙さながらの模擬投票も行われ、学生たちは座学と体験を通し、若い世代が投票する重要性を学んだ。

 同講座は、若い世代に対して政治・投票参加の重要性を選挙運動・政治活動のモラルなどについて理解促進を図ることが目的。この日はほかにも、市選挙管理員会事務局が模擬選挙に立ち会った。

 STEPは県内の大学生など22人で構成。学生の選挙に対する関心や政治意識の高揚を図るとともに、選挙時の街頭活動やポスター、動画制作を通し、若い世代への選挙啓発を行っている。

 折田さんは、昨年7月に行われた参院選の年齢、世代別投票率(鹿児島県)を紹介。18歳が約30%、19歳が約25%に対し70~74歳が約66%であると報告。「若者の声が政治に届かないことで、若者への負担が大きくなる社会になる」とし、権利である参政権を行使することで、平和や平等が維持できると伝えた。

 模擬投票では、記載台、投票箱などが置かれた本物さながら投票会場が用意され、学生たちが「選挙」を体験。立候補者役の同級生3人が発表した「公約」を基に票を投じ、選挙での意思表明の方法を学んだ。

 投票経験のある看護学科1年の中村光希さん(19)は「模擬選挙は緊張感があって良かった。個人によって考え方、答えが違うからこそ、一人ひとりの投票が大事になると思った」と感想を述べた。