春を前に「龍の目」出現

今季も「龍の目」が現れた(27日午後6時17分、西康範さん撮影)

龍郷町かがんばなトンネル

龍郷町円集落にある「かがんばなトンネル」で27日、日の入り前の夕日がトンネル部分に入り「龍の目」のようになる光景を、奄美市名瀬の西康範さん(71)が撮影した。今季初とみられる神秘的現象が、春の訪れを前に現れた。

龍の目は、春分、秋分の日の前後数日間しか見られない現象。トンネル越しの雲の状態や夕日の軌道、風の具合など気象条件に左右されるため、毎年大勢の人々が、その希少な光景をカメラに収めようとシャッターチャンスを狙っている。

西さんによるとこの日、天候には恵まれたものの、トンネル部分だけが厚い雲に覆われたという。しかし、約30人のギャラリーが展望台付近に集まるなか午後6時17分、「龍の目」が出現。観光客らしき人たちから、大きな歓声が挙がった。

撮影した西さんは「雲が重なったことは残念だが、太陽光はしっかり放たれ、龍の目の輪郭は確認できた。天候にもよる現象だが、今季の見頃はまだまだ続くのでは」と話した。

龍郷町ホームページに掲載された「今年の春分の日前後の見頃」では、2月28日~3月19日頃の午後6時21分頃~同32分頃まで観察できるとしている。