地域や集落の突破口に

事例を発表する山本さん(奥中央)

山本さん講師 「地域拠点づくり」で事例発表
地域リーダー研修会

 県大島支庁総務企画課主催の2022年度「大島地域共生・協働推進協議会地域リーダー研修会」が28日、奄美市名瀬の同支庁大会議室であった。㈱しまのみなと代表の山本美帆さんが「挑戦を育む土壌で幸福感を手に入れる」と題し、地域の拠点づくりに挑んだ活動事例を発表。参加者らは地域活性化や集落おこしの突破口にしようと、山本さんの取り組みや成果に耳を傾けた。

 研修会は、事例発表や意見交換を通して地域の課題解決などにつなげようと毎年開催。奄美群島12市町村の行政や地域おこし協力隊員ら24人が会場とオンラインで参加した。

 山本さんは、2015年に夫の転勤を機に瀬戸内町阿木名集落に移住。2017年から地元住民と協働で取り組んできた地域拠点づくり「HUB a nice d!」について報告した。

 発表では、空き家探しに始まり、資金調達や物件改修といった立ち上げから運営に至るまでの歩みを紹介。「子育て中の人が集まったり働ける場がなかった」「チャレンジを応援できるコミュニティを作りたかった」など、思いを振り返った。

 また、山本さんは活動中に出てきた悩みや協力者との間に生じた葛藤なども打ち明け、克服までの過程などにも言及。「(協力者には)助けてと言える関係性を作ること、内(集落)と外(移住者)が互いに目線を合わせることに努力することが大事になってくる」などとアドバイスした。

 意見交換では、地域や集落との関係づくりに助言を求める声なども相次いだ。