市議会一般質問

子育て複合施設計画見直しへ
コンパクトで効率的な施設目指す

奄美市議会3月定例会は3日、一般質問が始まり、﨑田信正(共産)、栄ヤスエ(公明)、大迫勝史(同)、川口幸義(自民党新政会)の4議員が登壇、安田壮平市長の政治姿勢などについて質問した。市が同市名瀬港町への整備を計画している「子育て・保健・福祉複合施設」について、安田市長は「よりコンパクトでより効率的な施設として見直す」などと述べ、2019年度に策定した基本構想及び基本計画を見直す方針を示した。大迫議員の質問に答えた。

複合施設は、「子育て支援」「子どもから高齢者までが生涯を通じた健康づくりをする場」「高齢者等の生きがいづくり」の3機能が一体となり、中心市街地のにぎわいの拠点にもなる施設と位置付けられていた。

20年3月に実施設計が完成、当初計画では、今年度中の完成を予定していたが、市庁舎や市民交流センター建設の遅れや、その後の建築コストの高騰などによる費用負担の増加が見込まれるほか、新型コロナウイルスの影響による生活様式の変化など、施設建設を取り巻く様々な状況が大きく変化したことから、計画の再検討が必要になったという。

安田市長は「健康づくり及び子育て支援を一体的に果たす施設の理念を共有確認した上で、当初計画案からよりコンパクトでより効率的な施設として見直すとの方針を決定した」と説明。新たな計画では、保健センター、子育て支援の機能を一体的に果たす施設とする一方、高齢者福祉機能については、「地域で行う健康体操や既存公共施設の活用を図っていきたい」などとしている。

﨑田議員は同市住用町の山間港の利用促進と戸玉港の現状などについて質問。住用総合支所は、山間港について、当初、木材チップの搬出などの利用を想定し約31億円をかけて整備したものの、利用が少ない現状などを報告。採石業者が利用する戸玉港については、野積みされた採石について「安全対策を含め検討が必要」との認識を示した。

栄議員と川口議員は、老朽化が目立つ市内の保育施設の早急な整備や、保育士の配置基準の見直しと待遇改善などを求めた。

全国で保育士による不適切な保育が問題になっていることから、市が12月末に市内17施設を対象に行った調査では、虐待などの不適切保育は確認されなかったものの、園児への乱暴な言葉かけなど改善が必要とされるケースが5件報告された。