奄美市でテニスクリニック

自らラケットを握り指導にあたる坂井利郎さん

坂井利郎さんが指南 小中学生らトップ技術学ぶ

奄美大島でテニス合宿中の「日本工学院八王子専門学校」(柳田海人顧問、学生26人)は4日、奄美市の名瀬運動公園庭球場で「テニスクリニック」を開いた。日本テニス協会副会長で同カレッジ総監督の坂井利郎さん(75)が指南。奄美大島、徳之島の小学生から一般までの30人が受講し、フォアやボレー、レシーブといったトッププロの技術を学んだ。

坂井さんは選手時代、デビスカップやウインブルドンなどで活躍した日本テニス界屈指のプレイヤー。引退後は錦織圭選手をはじめとする後進の育成にあたり、2021年の春の叙勲では旭日双光章を受章している。

クリニックは今年が4回目。同カレッジからはコーチやトレーナーらも参加し指導にあたった。

クリニックでは、坂井さんが全受講生を前にフォアやバック、スマッシュやラリーの練習方法について手本を交えて実践。「ギリギリまでボールを見極めて」「試合のつもりで一球一球大事に」などと激を飛ばした。全体指導の後は、班ごとに分かれて個別指導も。約3時間、学生らとも交流を深めながら汗を流した。

徳之島ジュニアテニスクラブの福美睦コーチ(32)、新田夢楓コーチ(28)は「数々の日本代表を見てきたプレイヤー。(子どもたちには)技術だけでなく礼儀作法もしっかり学んでほしい」。同クラブで亀津中2年の佐多洵太さんは直接指導を受け「自分が出来ていないことを瞬時に見抜いて教えてくれた。参考にして頑張りたい」と笑顔だった。

坂井さんは「奄美のスポーツは大きな可能性を秘めている。じっと我慢しなが一瞬のチャンスをつかむ〝ハブスピリット〟で一歩一歩前へ進んでほしい」とアドバイス。クリニック後は学生とのエキシビジョンマッチなども楽しんだ。