刺しゅう作家 mabucoと愉快な仲間たち展

所狭と並ぶ作品

作品展を見守るギャラリーオーナーの名須川ミサコさん

加計呂麻から青山へ

 東京青山のギャラリー「カフカの猫」でこのほど、瀬戸内町加計呂麻島に住む刺しゅう作家mabucoさんと仲間たちのグループ展が開催された。作品や物産の販売があり、多くのファンが訪れた。

 ギャラリー「カフカの猫」のオーナーの名須川ミサコさんは、築70年の古民家をリノベーションし、2021年ギャラリーをオープンした。猫が好きで、猫関連の商品が多い。保護猫の写真展も開く。奄美の保護猫の現 状を紹介するトークショーなども開催し、奄美とのつながりも深い。

 奄美を旅行で訪れた際に、古仁屋の酒店で見つけたmabucoさんの刺しゅう作品に一目ぼれ、ギャラリーのオープン当初から取り扱っている。そのことがきっかけで、今回の作品展となった。

 mabuco=宍戸永里子さん(46)は名古屋から東京へ、そして島へ、加計呂麻島に来て7年になる。「南国に住んでみたかった」と話す。沖縄の離島も行ってみたが、奄美に旅行で来たのをきっかけに加計呂麻島に住めそうと、町役場主催の移住促進ツアーに参加して夫と子ども、家族3人での移住を決めた。

 美容師のかたわら、子どもの出産を機に刺しゅうを始めたという。猫や犬などの個性的な絵柄が人気で、注文も多い。

 今回はmabucoさんの声かけで、地元で活躍するクリエイターの人達の作品や物産が展示販売された。

 加計呂麻島の無農薬パッションフルーツジャム、発酵月桃茶、古仁屋であみあみ倶楽部を主宰している永井美和子さんの大島紬の糸や植物、貝殻を使ったアクセサリー、やま田農園のタンカン、イラストレーターちゃずさんの絵はがき、やえがしさやかさんの月桃編み小物入れなど所狭しに展示。出品者の知人や奄美出身者らが駆けつけ、初日で売り切れる品物も出てくるなどにぎわいを見せた。