公益社団法人24時間テレビチャリティー委員会から福祉車両が贈呈され、奄美市社協笠利支所のデイサービス利用者から喜ばれている
公益社団法人24時間テレビチャリティー委員会から、福祉車両が奄美市社会福祉協議会笠利支所(泉美恵子支所長)に贈呈された。同支所では2月下旬から通所介護事業(デイサービス)で活用、これまでの車両が老朽化から使用に支障が出るほどだっただけに送迎の不安が解消され、職員・利用者から喜ばれている。
同委員会は、日本テレビが放送している24時間テレビ「愛は地球を救う」の番組を通して全国から寄せられた寄付金の管理および適切な行使業務を目的にした組織(全国31社の民間放送局で構成)。2022年度の寄付額は全国で9億6688万円(うち鹿児島県は760万円)に達し、これを活用して福祉車両を全国で210台寄贈、鹿児島県には5台となり、このうちリフト付きバス1台が笠利支所に贈呈された。
贈呈式は先月、鹿児島市にあるKYT鹿児島読売テレビであり、同社協の福山敏裕会長、笠利支所の通所介護事業管理者・日高功之亮=こうのすけ=さん(33)が出席。日高さんがそのまま運転して定期船下り便に乗船、すぐに送迎で活用している。
泉支所長は「これまでの送迎車両は20年ぐらい使用してきたもので老朽化が激しく、修理を何度も重ねてきた。車両を購入したくても財政の厳しさから踏み切れなく、送迎をどうするか苦慮するほどだった」と振り返る。昨年5月、同委員会の福祉車両寄贈申し込みに応募、同10月に贈呈決定通知があり喜びに沸いたという。
笠利町中金久にある市笠利国民健康保険高齢者保健福祉支援センターふれ愛の郷内に通所介護事業所はある。毎週月~金曜(午前9時半~午後3時過ぎまで)受け入れており、定員18人に対し1日平均13~14人利用。デイサービスは入浴から始まり職員の指導のもと音楽に合わせて利用者全員で歌ったり、昼食やレクリエーション、体操などを楽しんでいる。笠利町のほか龍郷町も対象にしているが、ほとんどが笠利町内からの利用だ。
新しい福祉車両は車椅子2台、運転手を含めて計10人乗り込むことができる。日高さんは「バックモニターもあり運転しやすい。利用するみなさんも喜んでおり、より安全に快適に送迎を行っていきたい」、泉支所長は「とても助かっている。寄付された全国のみなさんに感謝したい。車両を十分に活用し、楽しく一日が過ごせる心掛け、地域福祉の推進に役立てていきたい」と語った。