サンゴ礁保全に役立てて

贈呈式に臨んだ(左から)里さん、瀧野川女子生徒(モニター内)、安田市長、平田課長

里アンナさん、瀧野川女子 群島保全対策協に寄付

サンゴ礁の保全活動に役立ててもらおうと、奄美の唄者・里アンナさんと所属事務所のMINFAPLAN、東京都北区の瀧野川女子学園中学高等学校94期生は10日、奄美群島サンゴ礁保全対策協議会(会長・平田博行奄美市世界自然遺産課長)に寄付金を贈った。保全に向けた普及啓発事業に充てていくという。

同協議会は、奄美群島海域でのサンゴ礁保全を目的に2004年に設立。群島12市町村で組織し、オニヒトデの駆除やサンゴ生育状況のモニタリングなどに取り組むほか、隔年でシンポジウムを開くなど、サンゴ礁の保全やその啓発に努めている。

里さんと同事務所は、奄美大島で撮影したシマ唄DVD第二弾「ETERNAL」の売り上げの一部を継続して寄付。瀧野川女子は、修学旅行で奄美大島を訪れたことを縁に、生徒が手作り商品などを販売する創造性教育授業の一環「事業化実習」で得た売り上げ6万971円を贈った。

奄美市役所応接室で行われた贈呈式には、里さんが訪れ、瀧野川女子の生徒ら3人がオンラインで参加。安田壮平市長から感謝状が贈られた。

里さんは「雄大な自然のなかでシマ唄を唄うことでコロナ禍のつらい時期も乗り越えることができた。事務所ともども感謝の気持ち」と寄付に至った経緯を説明。瀧野川女子の生徒・土屋果織梨さんと阿波野伊織さんは「お世話になった奄美で役立ててほしい」と願った。

寄付金は、群島内小学校の新1年生などを対象にサンゴ礁や希少種をPRするグッズを作成し届けていく計画。平田課長は「遺産登録効果もあってか(寄付などの)機会が増えている。支援が続くことでさらに(保全への)力は入れられる。支援の輪が広がることにも期待したい」と感謝した。