巨大卒業証書の前に立ち記念写真を撮る卒業生たち
マスクなしの笑顔で思い出づくり 金久中卒業生ら
群島内の中学校で卒業式が行われた14日、奄美市立金久中学校(窪田智司校長)の卒業生らの謝恩会が同市名瀬の奄美観光ホテルであった。会場には巨大な「卒業証書」パネル(幅2・7メートル、高さ1・8メートル)が設置され、卒業生らは記念写真を撮るなどして、中学生活最後の思い出をつくっていた。
巨大パネルは、同校3年生のPTAが、子どもたちの思い出に残る卒業式にしようと企画。保護者の山田洋一さん(49)が勤務先の協力を得て制作した。
謝恩会には同校の卒業生113人のうち、約80人とその保護者らが出席。会場入り口近くに設置されたパネルの前には、卒業証書の文字の横に立つ我が子をスマートフォンやカメラで撮影する保護者の姿や、友達数人と一緒になって記念写真を撮る卒業生の姿もあった。
卒業生たちにとっては3年間、新型コロナウイルス感染症により、様々な活動が制限される中での学校生活を余儀なくされた。この日は、マスクなしで写真撮影した中島虹雛(こひな)さん(15)は「みんなの笑顔を久しぶりに見ることができてうれしい。最後にみんなで楽しい思い出をつくることができて良かった」と笑顔で話し、藤本葵さん(15)も「この仲間と過ごした3年間は楽しい思い出ばかりだった。みんなで団結した体育祭が一番の思い出。卒業は少し寂しいけど、これからも仲良く、いろんな思い出をつくっていきたい」と話した。
パネルを制作した山田さんは「新型コロナの影響で子どもたちにはいろんな面で不便な思いをさせてしまった。卒業証書パネルが、卒業生や保護者の思い出づくりに少しでも役立ってくれたらうれしい」と話した。