人命救助など連携確認

中高層建物の火災を想定した消防訓練が行われた(14日、奄美市名瀬・ホテルサンデイズ奄美)

中高層建物対象に火災防ぎょ訓練 消防本部

奄美市の大島地区消防組合消防本部は14日、昨年12月に開業した「ホテルサンデイズ奄美」(同市名瀬矢之脇町)で火災防ぎょ訓練を行った。同ホテルの職員で編成された自衛消防隊のほか、名瀬消防署、奄美市消防団による迅速な消火活動、人命救助の連携を確認した。同本部による、3階以上の中高層建物火災を想定した防ぎょ訓練は2013年以来。

この日の訓練は、同ホテルの7階客室で出火し、ホテルの職員による初期消火がされるも延焼拡大の恐れがあると想定。消防隊は、関係者から逃げ遅れの有無、火災の状況などを聞き取り、9階部分に利用客2人が残っていることを確認。はしご車による救助活動、救助者への容体確認が速やかに行われた。

訓練後、圓博志名瀬消防署長(60)は、参加したホテルの職員に対し「消火活動、119番通報とともに、避難誘導による人命救助を意識してほしい」とし「単調になりがちな消防訓練だが、消防設備、火災時の優先順位の確認もできて重要」と呼び掛けた。

消防法では、利用者が不特定多数の特定防火対象物に対し、消火・避難訓練を年2回以上、通報訓練を消防計画に定める回数行うことが義務付けられている。