壁画の前で記念撮影
奄美市の住用小学校(山美奈子校長)の5、6年生8人は17日、「住用を明るくし、元気を届けようプロジェクト」の「卒業制作 壁画完成お披露目会」を行った。奄美大島在住で住用町の世界遺産センター入口の絵を描いた画家、ミロコマチコさん(41)からアドバイスももらい、完成した壁画を地域住民や卒業生など、多くの人が見守るなか披露した。
住用町民や住用小の児童減少により、地域に元気がないと感じている5、6年生が、地域の人が来校した時に元気を届けられるよう壁画の作成を企画した。
お披露目会では、壁画制作を企画した経緯を一人ひとりが「学校に来た人を笑顔にしたい」「住用町を元気にしたい」など発表した。お披露目では「祝!壁画完成」のくす玉が割られ、壁一面に描かれた壁画が披露されると、会場からは大きな歓声や拍手が送られた。
児童とミロコマチコさんは、手紙やメールで何度もやり取りを行い、2月14日には、同校を訪れたミロコマチコさんから、着色方法などアドバイスをもらい完成させた。「住用のあそびば」と題した壁画は、縦約1メートル10センチ、横約3メートル60センチ。アマミノクロウサギやウミガメ、ヒカンザクラなど、多くの動植物と、豊かな自然に囲まれ笑顔の児童たちが描かれている。
ミロコマチコさんは「壁画を見てびっくりした。動物は生き生きし、植物はみずみずしく、全てが輝いている」と話し、「好きなことをたくさん見つけ、自分の心と会話できる人になって」と呼び掛け、5、6年生に絵本と図書券をプレゼントした。
石原集落から参加した、70代女性は「子どもたちが明るい表情で、動物たちも生き生きし元気がもらえる。ずっと見ていたい」と語った。
住用小・中を卒業した、濱本琉聖君(15)は「それぞれの個性が表現された良い壁画だった。このような活動を続けていってほしい」と話した。
司会進行を務めた、新納莉穂さん(6年)は「司会は緊張した。絵もうまく描けたし、ミロコマチコさんに来てもらいうれしかった。住用町の人に元気になってほしい」と笑顔を見せた。