米軍機着陸 全国3番目

奄美空港に着陸した米軍のオスプレイ

 

2022年 奄美空港 オスプレイも緊急飛来
鹿児島は最多111回

 

 米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイや戦闘ヘリコプターなどが、奄美空港(奄美市笠利町)に着陸した回数が2022年は50回で、全国民間空港89カ所で3番目に多いことが国土交通省などのまとめで分かった。沖縄県に駐留する米軍機が本土での訓練に向かう途中、給油目的などのために着陸したとみられる。

 同省航空局などによると、米軍機は昨年、20の空港に342回着陸した。奄美関係ではほかに与論空港に12回、喜界、徳之島、沖永良部はゼロだった。

 空港別にみると最も多かったのが福岡空港に60回、次いで熊本空港に56回だったが、奄美50回、与論12回と種子島の49回を合わせると、鹿児島県が111回と全国最多だった。

 米軍機は、日米地位協定などに基づき国内の空港や港湾を自由に(全土基地方式)使える。着陸にあたっては米軍側から連絡があるのだが、事前連絡のない事例や着陸が公表されないケースも少なくない。

 昨年は奄美、与論空港にオスプレイが緊急飛来している。

 米軍機の飛行ルートは、グリーンやブルーなど「色」で名付けられている。例えば沖縄本島から与論島と沖永良部島の沖合、徳之島と奄美大島の周辺を経由してトカラ列島に至るのはパープルルートと呼ばれるなど、訓練ルートは全国に及んでいる。

 訓練活動の主なものに編隊飛行や艦船着陸、防御機動、空対地射撃、低高度飛行、強襲支援、空中給油、地上給油などが挙げられている。

 一方、自衛隊機の着陸回数は68空港に1万7189回で、トップは那覇空港の1万58回だった。

 奄美関係は、奄美空港75回、喜界空港10回、徳之島空港39回、沖永良部空港15回、与論空港129回だった。着陸目的の大半が救急患者搬送とみられる。