三太郎線夜間利用適正化連絡会議

試行ルール運用から1年間の結果と課題を協議した

一定の成果あり
試行ルール運用から1年 利用台数の抑制など

奄美市住用町の市道三太郎線周辺における夜間利用適正化連絡会議の会合(オンライン併用)が20日、同市役所であった。試行ルール運用開始から1年間の結果を事務局が報告。「車両規制により利用台数が抑制され、利用者の満足度も高く一定の成果があった」とし、課題として「ルール不順守への効果的な対策」をあげた。

同線の試行ルールは、夜間に野生生物を観察するナイトツアーの増加に伴い、車両規制や独自の観察ルールを2021年10月から導入。ロードキル(交通事故)の減少や、利用者間のトラブル防止に努めている。

1年間(21年10月~22年10月)の総利用台数は3833台。最大台数は22年3月の461台で、ルール運用前の最大台数月(21年8月)の831台より45%減少した。

未予約利用は22年4月の70台(月全体335台の20・9%)が最大。また6月以降の未予約者のうち、70・2%(160台)が島内の利用者だった。未予約利用を繰り返す特定の車両もあり、島内利用者への徹底したルール順守の周知が必要とした。

「繁忙時における地元枠設置」の実証実験結果は、シルバーウイーク1台・年末年始10台の利用にとどまった。更なるデータ蓄積のため、新年度のゴールデンウイークと夏休みに再度調査を行う。地元枠の妥当性については、地元住民の57・1%が「適切である」と回答した一方、ガイドは21・4%。「地元枠という考え方自体がおかしい」など様々な意見があがった。

事務局は新年度のテーマに、▽持続可能な運用体制▽三太郎線利用のあり方の共有―を挙げ、「ルール周知を継続的・効果的に行うことが必要」とした。