「JAL」×「俺の」コラボでフレンチディナー

巨大スクリーンで奄美と中継をつなげて


宇検村の冷前菜「車海老と青パパイヤ、ズワイ蟹のタルタルカクテル仕立て~新玉ネギとサワークリームのハーモニー」

五感で奄美を伝えたい
奄美からの生中継も
JALふるさとプロジェクト

 【東京】日本航空(赤坂 祐二社長)と俺の株式会社(橋本哲也社長)は19日、両社のコラボ企画、「旅するメーカーズディナー」第3弾で奄美大島を取り上げ、「俺のフレンチ グランメゾン 大手町」で奄美の食材を使ったディナーイベントを共同開催した。参加者らは巨大スクリーンに映し出される奄美の映像を眺め、ソムリエがセレクトしたワインを味わいながら奄美ならではの食材を使ったフレンチに舌鼓を打った。

 JALふるさとアンバサダーで奄美に住む持木絹代さん(29)とアンバサダーグローバルの台湾出身のジェードさん(31)が司会を務め、地図で奄美大島を案内しながら名産品、特産品を紹介、奄美の魅力を発信した。ばしゃ山村と会場をオンタイムでつなぎ、奄美の風と光を会場に届けた。

 午後6時、中継がつながると夕日に染まるばしゃ山村の海が画面いっぱいに映し出され、リゾートホテル「ばしゃ山村」の奥圭太社長と無農薬野菜を手掛けるくすだファームの楠田哲代表が登場。2人の軽快なトークに、会場が笑いに包まれ和やかな雰囲気に。東京と奄美で乾杯し、ディナーがスタートした。乾杯に使われたシャンパンはミモザをイメージした物を用意、花言葉は「感謝」、テーブルコーディネートも緑色で奄美を表現、奥社長の「はなはな」の掛け声で全員がグラスを掲げた。

 日本航空では「JALふるさとプロジェクト」の一環として、俺の株式会社と連携して地域の食材や産品を首都圏で紹介するイベントを開催し、地域の魅力を発信している。

 この日は、同店のシェフの神木 亮 さん(45)と支配人兼ソムリエの長谷川 純一 さん(41)が実際に奄美大島の生産者を訪問し、生産者と会い見つけた、奄美大島5市町村の食材を使用した神木シェフによるオリジナルメニューを、ソムリエの長谷川さんが奄美大島で感じたインスピレーションでセレクトした、世界各地の島々のワインとのペアリングで提供された。

 2022年7月に世界自然遺産に登録された奄美大島への関心も高く、この日は60人余りが参加した。スクリーンには泥染めや芭蕉糸を紡ぐ映像や、島の景色、生産者からのインタビューなども流れ、まさに五感で奄美大島5市町村の魅力が紹介された。

 ソムリエの長谷川さんは「奄美はシンプルでピュアな物が多く、伝える力のある原石ですね。それに島の文化を乗せて伝えたい。自然の力と人の思いが乗っていて、余計な物が乗っていない。それをどう伝えるかを考えました」。

 神木シェフは「冬の奄美は食材がまだ育つ過程だったが、四季で変わることのない生産者の思いを感じ、それを伝えたいと思った。車エビに、伊勢エビ、今回初めて出合った食材のハンダマ、タンカン、青パパイヤなどに触れ合うことができた。ほかの料理長たちにも奄美の食材の魅力を伝えていきたい」。

 アンバサダーの持木さんは「島っちゅの温かさが魅力と思っています。映像を通して人柄を紹介することができたので、あの人に会いに行きたいと思ってもらえたら」と話した。

 参加者の一人、和服姿だった中嶋貴子さん(52)は「大島紬を着て来たかったです。奄美と言えば鶏飯しか知らなかったが、肉、魚、野菜、どれもおいしかった。ぜひ訪ねてみたい」と話した。

 会場からは他にも「海外に行かなくても日本でも楽しめることを知った、ぜひ行きたい」。「奄美の素晴らしさを知ることができた」などの声が聞かれ、笑顔があふれていた。

 メニューは宇検村の冷前菜×白ワイン「車海老と青パパイヤ、ズワイ蟹のタルタルカクテル仕立て~新玉ネギとサワークリームのハーモニー~」、龍郷町の温前菜×ロゼワイン「ソデイカのムース月桃の香り~ドラゴンフル―ツのデュグレレソース~」、瀬戸内町の魚料理×白ワイン「奄美伊勢海老と赤ウルメのUMAMIブイヤベース」、奄美市の肉料理×赤ワイン「あかりん豚のロースと黒糖焼酎の香り~オリジナルマスタードとサツマイモと共に~」、大和村のデザート「タンカンと金柑のアッフォガード」×デザートワイン