高規格救急車更新

安心安全へ計画前倒しで高規格救急車を更新(安全祈願祭)=26日、徳之島地区消防組合天城分遣所

天城町、安心安全へ計画前倒し
徳之島地区消防・天城分遣所へ

 【徳之島】徳之島地区消防組合天城分遣所(天城町天城)の高規格救急車が更新導入され26日、安全祈願祭があった。2016年度に導入の前車両は、出動エリアの広さや回数もあり走行距離が想定外の25万㌔を超過。天城町が更新計画を1年前倒しで製作発注して納車。救急隊員らの懸念、心理的負担も和らげた。

 同地区消防の高規格救急車は、本署(徳之島町亀津)に予備含め2台、天城と伊仙両分遣所各1台の計4台を常備。天城分遣所については通常の出動範囲が天城町全域(西阿木名―与名間)に加え、徳之島町花徳・轟木・山・金見・手々集落の「徳之島北部」も含む。

 県道延長だけで島約半周の30㌔以上。入院施設がある救急医療機関への搬送を加えると1件当たりの走行距離は約50~60㌔に及ぶという。

 町発注の救急車製作費など事業費は約4千万円。救急救命処置に適した車内スペースに心電図モニター、自動心臓マッサージ器など最新の資機材に加え、衝突回避支援ブレーキや全方位モニターカメラなどで安全安心面の機能も高めた。

 同分遣所車庫であった安全祈願祭には町当局や町議会、地区消防組合代表など関係者が参加。森田弘光町長は「島民と搬送者の安心安全の維持に」と計画を前倒した経緯なども報告。天城分遣所の磯野光一所長(58)は「救急資機材も最新。救急救命士も8人(同所のみ)。安心して利用して欲しい」とも話した。

 徳之島地区の昨年1年間の救急車出動件数は計1802件(前年比269件増)。うち天城分遣所は508件(103件増)と増加傾向にある。