選挙サンデー、各島で遊説

選挙区内で街頭演説を行う大島郡区の候補者(1日午前、一部加工しています)

大島郡区 広範な選挙区 フェリー欠航の影響も
海、空の便駆使し飛び回る 県議選

 3月31日に告示された県議選(4月9日投開票)は2日、8日までの選挙期間中で唯一の日曜日を迎えた。現職と新人の計3人が立候補した大島郡区(定数2)の候補者は、有人8島からなる広範な選挙区内を海、空の便を駆使して巡り、各島々で遊説や街頭演説などを行い、支持拡大に奔走した。

 県議選は31日に告示され、県内21選挙区(定数51)に計77人が立候補した。奄美群島内では、奄美市区(定数2)で、新人の松山さおり氏(56)と、元職の永井章義氏(66)の2人(いずれも自民党)=届け出順=が立候補、無投票での当選が決定している。

 一方、大島郡区には、自民党現職で再選を目指す寿肇氏(49)、同じく自民現職で5選を目指す禧久伸一郎氏(66)、無所属新人で初当選を目指す盛本学氏(56)=届け出順=が立候補、三つどもえの選挙戦となっている。各候補は、群島内をフェリーや飛行機で島伝いに移動しながら各地であいさつ回りを重ねている。

 選挙サンデーの2日、寿候補は午前、沖永良部島を遊説後、午後から与論島入り。当初、選挙カーでの遊説を予定していたが、天候不良で3日の上り便の欠航が決まったことから、奄美大島での遊説日程などを考慮、選挙カーでの移動は取りやめた。

 禧久候補も同じく午前は沖永良部島を選挙カーで遊説、午後から与論島に入った。こちらもフェリーの欠航の影響から選挙カーでの遊説を取り止め、候補のみが移動、島内で支援者らへのあいさつ回りを行った。

 盛本候補は奄美大島の3町村を遊説。午前中は瀬戸内町古仁屋市街地など同町内を回り、街頭演説などを行った。午後からは、宇検村、大和村で選挙カーを走らせた後、夜のフェリーで喜界島に向かった。

 南北に長く多くの離島を抱える選挙区に、ある陣営関係者は「選挙が始まる前から綿密なスケジュールを組んだが、天候などの影響も受けるため大変。臨機応変に動けるようにしたい」と話し、別の陣営関係者は「移動に掛かる経費など、おそらく県内でも一番費用が掛かる選挙区ではないか」と話す。

 また、候補者の一人は「移動など大変な部分もあるが、とにかく一人でも多くの有権者に訴えを届けられるよう、最後まで全力で戦いたい」と話した。

 3日は、寿候補が与論島、奄美大島、禧久候補が与論島、喜界島、盛本候補が喜界島で、それぞれ遊説を予定している。