毒クラゲ「カツオノカンムリ」

徳之島町プリンスビーチに大量漂着した毒クラゲ「カツオノカンムリ」(下は死んだ個体)=池村茂さん提供

大量漂着、触ると危険!
徳之島町畦

 【徳之島】毒クラゲの一種の「カツオノカンムリ」が4日、徳之島町北東部の畦海浜公園(プリンスビーチ)の波打ち際に大量に打ち上げられているのが確認された。ガラス細工状の青藍色をしていて死ぬと半透明に。いずれも触ると刺胞毒が刺さり危険。注意を呼び掛けている。

 ヒドロ虫綱の群体性クラゲの一種。暖海性・外洋性で黒潮海域に生息する。鍋蓋状の気泡体の上に三角形の帆を持ち風に乗って移動。水平板の周縁は鮮やかな青藍色をしていて中央は無色透明。強風や荒波で海岸に打ち上げられるケースがあり、死ぬと半透明に。カツオの群れと共に見つかることが多いことから、この名がついたとも。

 県希少野生生物保護推進員で海洋生物にも詳しいダイバーの池村茂さん(66)=徳之島町母間=が発見した。数匹の漂着確認を漁家仲間から聞いての巡視。池村さんは「北東寄りの強風と高波続きが影響したとみられプリンスビーチだけで数千匹以上。大潮・満潮の最高潮位に帯をなしていた。他海岸にも漂着の可能性が」と指摘する。

 夏は海水浴客でにぎわうプリンスビーチだが、暖かさに誘われてか当時、同ビーチには家族連れなど行楽客が。池村さんは「触ると危険です」と注意を喚起。予想される他海岸も含め、「きれいな鮮やかな青い色をしているので、特に子どもたちは好奇心で触りたくなると思う。絶対に触らないよう注意してほしい」と訴えた。