奄美大島世界遺産センター 来館者10万人達成

10万人目の来場者となったジョアン・レニーフーバーさん(左)に記念品と表彰状が贈られた(5日、奄美市住用町・奄美大島世界遺産センター)

コロナ禍の開館から約8カ月で節目
ドイツ在住イギリス人女性に表彰状と記念品

来館者が10万人を突破した奄美市住用町の「奄美大島世界遺産センター」で5日、記念イベントが開催された。ドイツ在住のイギリス人、会社員のジョアン・レニーフーバーさん(57)に10万人目を証明する表彰状と、記念品の航空券を贈呈。コロナ禍での開館から約8カ月で、節目となる来館者数を達成した。

同センターは、奄美・沖縄の世界自然遺産登録1周年目にあたる昨年7月26日に開館。環境保全、情報発信などを目的に道の駅「黒潮の森マングローブパーク」敷地内に設置。奄美の自然を体験・観察できる体感型施設で、アマミノクロウサギなど動植物の模型や剥製、映像と音響による四季折々の森林環境を演出。環境省や県、奄美大島5市町村などで構成された管理運営協議会が運営する。 

この日のイベントに向けセンターでは3日から、来館者を100人ごとにカウントし、記念品を贈呈。県内の企業、団体で構成された世界自然遺産推進共同体の11事業者が黒糖焼酎、ガイドブックなどを提供した。

観光で初来島したレニーフーバーさんは、宿泊先で知り合った友人らと来館。10万人目の記念イベントに「予想していなかった」と驚きつつ、「とてもうれしく光栄。(施設は)欧州では少ないマングローブの映像が印象的だった」と終始笑顔を見せた。

同センター管理運営協議会幹事長を務める、市世界自然遺産課の信島賢誌課長(57)は「コロナ禍も落ち着きつつあり、クルーズ船など観光客も増えている。今後も、島民含めて多くの方に来館していただき、世界自然遺産の素晴らしさを体感、発信する入り口となれば」と話した。

担当者などによると、1日あたりの平均来館者数は約450人。開館から半年経った冬場からツアー客が目立ち、島民含めたリピーター、遠足や学習を目的とした小学校などの来館も多く見られたという。